WRCドイツ:事前情報 今季最初の本格ターマック戦 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCドイツ:事前情報 今季最初の本格ターマック戦

©VOLKSWAGEN

グラベルが7戦続いたWRCは、次戦第9戦のラリードイツでフルターマックラウンドを迎える。路面変化が激しく天候も不安定なことから、シーズン屈指のトリッキーなイベントと目される。

選手権のターマックラウンドでは、WRカーでエントリーするドライバーにはノートクルーを起用することが認められている。ノートクルーは競技者よりも前にステージに向かい、ペースノートと実際の路面コンディションをチェックし、天候を分析する。ドライバーにとっては、ノートクルーや天気予報チームと緊密かつ効果的に連携することが、最善のタイヤ選択を行うためにも不可欠だ。特に1回のループの中でもステージごとにドライ、ウエット、ヘビーウエットとコンディションが異なることも珍しくはない。

WRC2ではタイトル争いが佳境を迎えており、前戦フィンランドを制したエサペッカ・ラッピにとっては、ポイント差が少ないライバル勢がこぞってスキップしたこのドイツで選手権リードを固めたいところだ。ジュニアWRCでは、同じくフィンランドで部門優勝を果たしたオーレ・クリスチャン・ベイビーが首位浮上を目指す。

FIA

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■2016年のルート
ステージの性格は毎日のように変化していく。金曜日はモーゼルのブドウ畑を縫うナローでバンピーな道。土曜日は郊外のスムーズな道から、有名なバウムホールダーの軍事施設の範囲でステージを設定。バウムホールダーには、カーブレーカーとして知られる戦車用縁石のヒンケルシュタインが路肩に並ぶ。日曜日はモーゼルのワイン畑と、ルクセンブルクの国境に近いアイフェルの丘陵地帯を走る。

今年設定されたまったく新しいステージは2本。金曜日の夜はトリアーの近郊でオールマッテ・スーパーSSを走行。土曜日のフレイゼン‐ウェストリッチは2010年以来の設定だ。日曜日のサウルタルはパワーステージに指定されている。

■ラリーデータ
開催日:2016年8月18日‐21日
本拠地:トリアー
総走行距離: 1,196.78 km
総ステージ走行距離:306.80 km (SS比:25.6%)
総SS数:18

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3
JWRC

■歴史
・初開催は1982年。ヨーロッパ選手権の一戦として開催された。
・2000年にトリアーに移り、2002年からWRCカレンダーに組み込まれている。
・WRC戦となってからはシトロエン勢が2014年まで連勝。うち、セバスチャン・ローブが9勝、セバスチャン・オジエが1勝、ダニ・ソルドが1勝。2014年にシトロエン勢の連勝をストップさせたのは、ヒュンダイのティエリー・ヌービルだった。



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