WRCフィンランド・ポスト会見「セバスチャンのコースオフで流れが変わった」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCフィンランド・ポスト会見「セバスチャンのコースオフで流れが変わった」

©VOLKSWAGEN

WRCラリーフィンランドのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。母国戦3連覇を逃し2位に終わったラトバラ。走行順のディスアドバンテージはもとより、オジエがコースオフしたことでポイント獲得の優先度が高まった状況を明かした。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:クリス・ミーク=KM(アブダビ・トタルWRT)
1位:ポール・ネイグル=PN(アブダビ・トタルWRT)
2位:ヤリ‐マティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ミーカ・アンティラ=MA(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
3位:クレイグ・ブリーン=CB(アブダビ・トタルWRT)
3位:スコット・マーティン=SM(アブダビ・トタルWRT)
イブ・マトン=YM、シトロエン・レーシング代表

CITROEN/@World

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Q:
クリス、ラリーキャリアで最高に素晴らしいリザルトに違いない。ラリーフィンランドを勝つことは、どれだけの意味を持つか。英国人として初めてそれを果たしたことについては。
KM:
しっかりと実感するには数日かかると思うが、WRCで何かとんでもないことをやり遂げるというのは、ほとんど夢のようなものだ。ラリーを勝つという点では、これ以上のことがあるのか、僕には分からないね。もちろん、最終目標は世界チャンピオンになることだが、ラリーを勝つという点では、WRCで最も有名なステージでこのような勝ち方をするのは、とんでもないことをやり遂げたようなものだ。そうだね、タイム表を見るまで、あるいはフィニッシュラインでタイムを見る前にコリン・クラークが飛んでくるまでは、実感していなかった。自分がラリーをコントロールできていると感じた瞬間があった。昨日の午前、オウニンポウヤからのリエゾンで、自分の速さに自信があったが、ヤリ‐マティを抑え切れる自信はなかった。昨年、オウニンポウヤを走った時は逆方向だったし、ほぼ完璧な走りをしたのにヤリの方が6.8秒も速かったからだ。だから「今度は彼を先に行かせない」と自分にいい聞かせて奮い立たせた。正直、フィニッシュラインに着いた時はいいステージだったと分かったし、もしヤリが自分を上回っていたら残念ではあるが、差はそれほどないだろうと予想していた。

Q:
開幕ステージ以外は、スタートからフィニッシュまでリードを守った。他を圧倒するパフォーマンスだった。
KM:
金曜日の最初のステージ、モッキペラからずっとだったね。あの方向で何度か走ったことのあるステージだったし、楽しめた。よく知っているステージだったから、スタート前にも言ったように、フィンランドでは最初から全開で攻め、最初のコーナーから自信を持てなくてはならない。最初のコーナーにはイン側に柱があるのだけど、いつもはカットしていたけど、勝つためにはどのラインがいいんだろうと考えていた。それで攻めの走りをしていった。この週末はマシンの動きも素晴らしかった。こういう状況の時は、その瞬間を楽しまなくてはならない。この週末は、すべてがかみあった。

Q:
マシンについて触れたが、昨年からあるいはシーズン中に何か開発作業は行っているのか。
KM:
この週末、自分が聞いた中で一番深刻だったのは、DS3に2017年パーツが投入されていると誰かがコメントしたことだ。正直に言えば、日曜日にプレイベントテストを行い、150kmを走ったが、昨年と全く同じスペックだった。テストで新しいことを試したり、戻したりした。今年、ラリーは構成が違っていた。他の年にも参戦したことがあったし、今年はモンテ、スウェーデン、ポルトガルに参戦した時も、僕には速さがあったし、自信も高まっていた。このラリーでは自信が鍵になるし、それが何かを変えたのだと思う。でも、マシンは違う。DS3がフィンランドに向いていることを知っていた。特にワイドな道ではね。だからこそ自分の自信も高まった。もちろん、今回得た情報を新型マシンの開発で参考にすることはできる。フィンランドではどんなことが効果的なのか、他のラリーに対してはどんな部分を改良しなくてはならないのかを自分たちは知っているが、DS3はとてもいいラリーカーなんだよ。

Q:
ポール、コ・ドライバーにとっても厳しいチャレンジだったが、クリスはとてもよかった。マシンの中で、君の仕事についてはどうだったか。
PN:
かなり活気にあふれていたけど、クリスも言ったように、昨日の午前中、オウニンポウヤでは、ラリーキャリアの中でも最も偉大なステージだったので、もしかしたら手こずるかもしれないと思った。実は前の晩、ベッドの中でその映像を見ていたんだけど、6,7秒見ただけで止めてしまった。半分は怖かったのだと思う。眠れなくなるのではと思ったんだ。素晴らしい週末だったよ。最初からいい流れができていたし、この週末は一度も後ろを振り返らなかった。昨日の夜は、ポルトガルと同じように、自分たちの順位を固め、日曜日は大きなドラマもなくとても手堅い走りができた。

Q:
ヤリ‐マティ、素晴らしいラリーだったが、クリスのペースについていくことはできなかったようだ。母国戦を終えた今の気分は。
J-ML:
全体としては、もちろん少し残念に思っている。ここ2年間、このラリーを勝っていたが、今年はそれができなかった。なぜだか、この2年間持っていたファイティング・スピリットを、今年は持てなかった。金曜日の始めはあったが、かなり早い段階でミスをして15秒をロスした。努力に努力を重ねたが、だぶん、金曜日の夕方にセバスチャン・オジエがコースオフしたことで流れが変わったのだと思う。これで、自分の立場が変わった。その後は流れをつかめず、それが続いた。ちょっと守る側に入りすぎたのだと思う。クリスとポールは素晴らしいドライブだった。全くもって、勝利にふさわしいよ。

Q:
セバスチャンのコースオフで流れが変わったということだが、チームからは完走をして2位をキープしポイントを獲得するようにと指示があったのか。
J-ML:
そうだ。シトロエンは選手権争いには絡んでいないから、自分が2位で終えられればマニュファクチャラーズポイントでは最上位のポイントが獲得できる。チームには、そのポイントがどうしても必要だった。それにドライバーズ選手権でも、計算したところではオジエに追いつける可能性もあったから、ミスをするわけにはいかなかった。だから頭の中では、土曜日、そして日曜日も、かなり守りに入りすぎたのだと思う。土曜日の午前、1回目のオウニンポウヤの後で、自分たちにはクリスに追いつけるチャンスはないと悟った。

Q:
ミーカ、新しいステージが多かったが、どんなイベントだったか。大仕事だったし、おそらくカレンダーの中でも最もタフなイベントだったのでは。
MA:
そうだね、金曜日はほとんど昨年の土曜日のリピートだったが、それから新しいステージが出てきた。僕が新しいステージって呼んでいるのは、新しいノートを作らなくてはならないから。オウニンポウヤは逆方向だったし、パイヤラもそうだ。とても楽しかったし、チャレンジングだった。いま振り返ると、ヤリ‐マティと僕は、知っているステージのほとんどはどの方向からも知っているから、自宅のペースノートコレクションに、また貴重なものが増えたよ。ラリー自体は今年も運営がとてもよく、道路の渋滞もすべてがコントロールされていた。唯一、木曜日と金曜日が忙しすぎる。(準備の多い)ラリーにとっては、夜の時間が短すぎるね。

CITROEN/@World

CITROEN/@World

Q:
クレイグ、衝撃的なリザルトだ。ナイストライ、そして上出来だ。どれだけ大きな意味を持つか。
CB:
トライなんてとんでもない、こんなに早く挑もうなんて考えたこともなかった。特にここは、おそらくカレンダーで最も難しいラリーだからね。まったく計画していなかったが、遠い将来、いつかはと思っていた。こんなに早くそれが実現したことは、どんなに落ち着こうとしても失神しそうだよ。このふたりと一緒にポディウムに上がったんだからね。ほんの2年前はTVでしか見たことがなかった人たちだよ。いつかは果たしたい夢だったが、こんなに早く達成できたことはとにかく信じられないよ。

Q:
次に目指すのは何か。
CB:
自分のゴールは変わった。もちろん、ポディウムの次のゴールは優勝だ。どれだけ現実的なのかは分からない。もちろん、ここでは序盤2日間は走行順のアドバンテージがあり、その影響は大きかったが、2ループ目でもいい速さを見せられたステージもあった。だから、この自信を次のイベントにつなげなくてはならない。

Q:
スコット、君の場合はWRCポディウムまでかなり時間がかかったが、クレイグの成果は同じように誇らしいのではないか。
SM:
まるで年寄り扱いだね! そうだね、今回のリザルトは僕の自己ベストを上回るね。それに、クレイグも言ったように、彼らと一緒にポディウムに上がるなんて本当に信じられない気分だ。僕らが目指す先に向けて、一歩前進できたと思うし、とにかくもっと先に進みたい。この流れを続けていきたいね。

Q:
イブ、DS3 WRCにとって素晴らしいリザルトだ。ラリーフィンランドで1‐3フィニッシュができると考えたことはあったか。
YM:
もちろんない。スタートの前は考えたこともなかった。過去、クリスがここでいい走りをしていて、高いポテンシャルがあることは知っていた。クレイグもポーランドでいい走りをしていたし、フィンランドでも速いだろうと自信はあったが、速いことと結果につなげられることはかなり違う。彼はそれができることを見せたし、我々にとって完璧な週末になった。我々のマシンは最新型ではないし、チームとエンジニアたちは、ラリーの前はテストを1日しかやっていなかったのだから、本当にいい仕事をしてくれた。

Q:
2017年、クリスはドライバーズラインナップのひとりであることは知っているが、クレイグにはどんな将来が待っているのか。今回のリザルトは、来季の彼のチャンスを大きくすることになったのか。
YM:
そのことは考えなくてはならない。彼のことは3戦しか見ていないが、ポテンシャルはとても高い。でも、今年はまだ参戦予定があるし、来年のドライバーに関してはそろそろ考え始める時だが、私とドライバーとの間で考えることだと思う。

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