第30回アジアクロスカントリーラリー2025へ、青木拓磨が16回目の挑戦 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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第30回アジアクロスカントリーラリー2025へ、青木拓磨が16回目の挑戦

©Yoshiaki Aoyama

元WGP(世界グランプリ)ライダーで、1998年のテスト中の事故をきっかけに、車いすドライバーとして4輪ドライバーへ転身し活躍をしている青木拓磨が、開催30周年を迎えるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025への参戦を発表した。

アジア最大のFIA・FIM公認競技であるAXCRは、1996年からタイを中心にアジア各国を巡って開催されてきているクロスカントリーラリーで、山岳地帯やジャングル、沼地、海岸、砂漠、プランテーション、サーキットなど、アジア特有の特徴あるコースが毎回設定されている。

青木拓磨は三菱トライトン(T1-Gクラス)で2007年に初挑戦(総合7位)以来、コロナ禍による中止などもあったが、17年間15回にわたって継続してAXCRへの参戦を続けている。そして2023年にはトヨタ・フォーチュナー(T1-Dクラス)で総合優勝を達成した。FIA公認のクロスカントリーラリーで、ハンデなしで健常者と障がい者が同時に競技に臨み、障がい者が優勝をするのは史上初のことであった。また青木は『Keep Smiling Project』という福祉支援活動を行っており、タイの医療・福祉施設へ大会事務局を通じて毎年車イスを寄贈するなど、スポーツの枠を超えた活動を展開している。

Yoshiaki Aoyama


青木は今回も継続してトヨタ・フォーチュナーで参戦するが、昨年まで在籍していたTGRインドネシアから離れ、2019年以来のプライベーター・チームとして挑戦する。フォーチュナーはハイラックスをベースとした3列7人乗りのSUVで、アジア、中東、アフリカ、中南米などの新興国市場向けの車両のため、日本では販売されていないモデルである。

ゼッケン107をつける「GEOLANDAR takuma-gp FORTUNER」は、今回もインドネシアのTCDアジア・パシフィックの技術協力を得て、無改造市販車によるT-2Dクラスに挑戦する。今回は昨年の反省も含めたうえで車両を仕上げており、T2車両での総合優勝を目指し、この後も現地での最終テストを行う予定。コ・ドライバーを務めるのは昨年と同じ、イティポン・シマラックとソンウッド・ダンピパトラコーンとなり、3名でこれに挑む。

Takuma-GP


チーム代表も兼任する青木は「当初の計画ではカンボジアのプノンペンでゴールする予定でしたが、タイとカンボジアが緊張状態にあり、国境が軍事的に閉鎖になったため、タイ国内だけのラウンドになり最後まで気の抜けないハードな戦いになるかと思います。クルマを壊さないようにアジア屈指の過酷なラリーを戦い抜きます。今年はアジアクロスカントリーラリーの30周年という年ですが、サポートタイヤである横浜ゴム『GEOLANDAR』ブランドの誕生30周年という節目の年でもあります。この記念すべきアニバーサリーイヤーは、自分にとっても特別な大会になることは間違いないので、王座奪還に向けて頑張っていきます」と、意気込みを語っている。

AXCR 2025は2025年8月8日(金)から16日(土)にかけて、総走行距離3300kmを走破する。
(Yoshiaki Aoyama)



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