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「Tras Power135 TRD HILUX」がT1Dクラスで第30回アジアクロスカントリーラリー2025に参戦

©Yoshiaki Aoyama

天然繊維ボディを実装したチームとしてAXCRに参戦を続けている「Tras POWER 135 TRD HILUX」が、第30回となるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025への参戦を発表した。

AXCRは、1996年からタイを中心にアジア各国を巡って開催されてきているクロスカントリーラリー。今回も2025年8月8日(金)〜16日(土)の日程で行われる。当初はタイからカンボジアへのルートが設定されていたが、不安定な状況が続いていることから、カンボジアへの国境超えは断念、タイ国内でのみのルートでの開催となる。総走行距離は約2500kmとなる。

Yoshiaki Aoyama


TRDが仕上げたTOYOTA Hilux Revo「Tras POWER 135 TRD HILUX」をドライブするのは、コンポジット製品成形メーカー「Tras(トラス)」の代表取締役の新田正直選手(写真左)。2022年から連続参戦で、今回で4回目の挑戦だ。車両はこれまでと同様、地球環境に配慮した持続可能なBcomp社の天然繊維(亜麻でできたナチュラルファイバープリプレグ)をボディ外板に使用した特別なハイラックスである。このフラックスベースのパーツは、カーボン製パーツと比較して製造から廃棄までのCO2排出量を最大85%削減することができるという。

新田選手は、2022年AXCR初挑戦で総合20位、2023年は総合10位、2024年は総合28位と3年連続で完走している。今回はコ・ドライバーに、日野自動車のダカール・チャレンジグループ主幹である門馬孝之選手を起用。門馬選手は、新田選手とはTGRラリーチャレンジに同クラスに参戦していたことや、共通の趣味のバイクでも知り合いということもあって、今回のペアを組むこととなった。これまでとは異なる知見が加わり、さらに強力なラリーレイドを戦えるという期待も膨らむ。

Yoshiaki Aoyama


トラス・チームは、トヨタカスタマイジング&ディベロップメント(TCD)TRDおよびTCD Asiaのサポートを受けての参戦となる。TRDのプロジェクトリーダーの柏村勝敏氏、そしてチーフメカニックの峰尾公希氏は「すでにAXCRについては10年くらいの参戦があり、我々としてはそれなりに知見の蓄積もしていますが、今回の車両にはその様々なフィードバックもしっかり詰め込みましたし、やり切れなかった部分や、やり残したこともあまりないので、車両の仕上がりはいいですね」と語る。

さらにTCD本社では、社内向けに壮行会も行われた。
「アジアクロスカントリーラリーに実際には行ったことないんですが、社内でこういう活動に対するDNAが培われてきていて、こういった車両づくりを実際にやり切ってしまうんだ、ということに素直にすごいなと感じました。トヨタグループが育んできたこのTRDブランドを誇らしく思います」とTCDの西脇憲三代表取締役社長も立ち合って、今回の参戦車両を確認した際にコメントを残している。

Yoshiaki Aoyama


開催30回目となるAXCR2025は、8月8日(金)にタイランド湾の東海岸にあるパタヤでのセレモニアルスタートで開幕する。翌日からタイを北上するコースが設定されており、16日(土)には再びパタヤに戻ってくる予定だ。
(Yoshiaki Aoyama)



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