
©Jun Uruno
2025年シーズン全日本ラリー選手権第3戦「YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良」は、5月18日(日)に4カ所のスペシャルステージを走行し、トップカテゴリーのJN-1クラスは新井大輝/立久井大輝(シュコダ・ファビアR5)が、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)に34.5秒差をつけて勝利を飾った。1分06秒7差の3位には勝田範彦/保井隆宏(トヨタGRヤリス・ラリー2)が入っている。
ラリー2日目は「Mt.Chausu(8.30km)」と「SSS Meihan(0.65km)」の2ステージを、サービスを挟んでリピートする4SS、17.90km。初日のSS6を前にエンジントラブルによりストップした新井敏弘/小坂典嵩(スバルWRX VBH)はマシン修復が叶わず、リタイアを選択している。
前日までの雨は上がったものの、路面は70%ほど濡れている状態。初日に約40秒のアドバンテージを得た新井大輝は「無理せずにしっかりと走り切りたいです」と語り、サービスを後にした。
オープニングのSS7は勝田がコバライネンに2.3秒、新井大輝に5.9秒、奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)に9.1秒差をつける一番時計。総合3番手の勝田は総合4番手につける奴田原との差を16.8秒に拡大している。多くの観客が集まったショートステージのSS8は、コバライネンが鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)に0.8秒、新井大輝に0.7秒差をつけ、今回初のベストタイムを記録した。
サービスを挟んだ午後のセクション、ドライアップしつつある路面となったSS9は、新井大輝がコバライネンに0.1秒差のベストタイム。続くSS9はコバライネンが午前中に続きベストをマークする。この結果、新井大輝がコバライネンに35.0秒差をつけて、待望のシーズン初勝利を持ち帰った。
今シーズンは開幕からマシントラブルに苦しめられた新井大輝。
「このクルマはタイム差があっても、最後まで何が起こるか分からないので、勝ててホッとしています。2戦連続でメカニカルトラブルが出てしまったのは、精神的にもキツかったですから……。サポートしていただいている方々に向けて、しっかりと結果でお返しできて良かったです」と、安堵の表情を見せた。
ラリー中、マシンバランスに苦しんだコバライネンは2位表彰台。「今回もマシンに自信を持ってプッシュすることができず、残念なラリーになった。最終日は前も後ろもギャップが大きすぎたし、無理なプッシュはしなかった」と振り返っている。
勝田が最終日に奴田原を突き放し、1分6秒7差の3位表彰台。1分30秒5差の総合4位に奴田原、3分09秒2差の総合5位に鎌田、3分24秒3差の総合6位に福永修/斎田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)が入った。