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2025年シーズン全日本ラリー選手権第4戦「加勢裕二杯 MONTRE 2025」の初日は、6月7日(土)に4カ所のスペシャルステージを走行。トップカテゴリーのJN-1クラスは、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)が、新井大輝/立久井大輝(シュコダ・ファビアR5)に0.8秒差をつけて初日トップに立った。22.8秒差の3番手には鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)がつけている。
開幕戦から続いてきたターマック4連戦の最後を飾るモントレーは、今回も国際格式イベントとして開催。昨年に続き、群馬県安中市の「安中しんくみスポーツセンター」にサービスパークが置かれ、周辺のターマックステージを走行する。初日は「Yokura Touge(14.04km)」、「Old Usui Touge(9.10km)」の2ステージを、午前と午後でリピートする4SS、46.28kmが設定された。
6月7日金曜日、安中しんくみスポーツセンターのサービスパークでセレモニアルスタートを実施。朝から青空が広がり、多くのスペクテイターがステージへと向かうラリカーを見送っている。
SS1、前戦飛鳥でシーズン初勝利を手にした新井大輝が、コバライネンに8.8秒、勝田範彦/保井隆宏(トヨタGRヤリス・ラリー2)に8.9秒、鎌田に13.8秒差をつける会心のベストタイムを刻む。奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)は17.5秒差の5番手タイム、福永修/斉田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)は18.9秒差の6番手タイムと一歩遅れた。
多くのスペクテイターが集まった碓氷峠旧道を走るSS2は、コバライネンが新井大輝に2.1秒、鎌田に3.6秒をつける初ベスト。午前中のステージを終えて首位新井大輝と、2番手のコバライネンとの差は6.7秒。SS2は9.0秒差の5番手タイムに沈んだ勝田をかわし、鎌田が15.3秒差の3番手に浮上している。
サービスを挟んだ午後のセクション、コバライネンが鎌田に5.5秒、新井大輝に9.8秒差をつける連続ベストタイムをたたき出す。これでコバライネンが新井大輝に3.1秒差をつけて首位に躍り出た。この日を締めくくるSS4は新井大輝がベストを獲り返し、首位コバライネンとの差を0.8秒にまで詰めて初日を終えた。
首位を争うふたりが2本ずつベストを獲り合う、しびれる展開となったが、コバライネンは「自分としては、今回もまだ完璧なフィーリングとは言えない状況だね。正直、SS3のタイムには自分でもびっくりした。まだ足りていない部分があるし、バランスが完璧ではない。明日も改善できるようトライしていくよ」と、納得のいかない様子を見せる。
僅差の2番手となった新井大輝は「午後はこれまでと異なるセットアップを試してみたら、SS3で想定上にタイム差をつけられたので、すぐに元に戻しました。それでも、0.8秒差で2位ならば、追う方が楽だと考えています。明日のSSは湧水が流れているところは、僕の方が得意な気がしますしね」と、最終日に逆転を誓う。
22.8秒差の3番手に鎌田、その5.7秒差の4番手には勝田がつける。45.1秒差の5番手は奴田原、50.9秒差の6番手に福永。2分05秒6差の7番手には、足まわりにアップデートを施して挑んだ新井敏弘/小坂典嵩(スバルWRX S4)が入っている。