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WRCラトビア:カッレ・ロバンペラが地元マルティン・セスクスを抑えて首位、勝田貴元は4番手につける

©TOYOTA

2024年シーズンWRC第8戦ラリーラトビア(グラベル)は、7月19日(金)に7SSを走行し、トヨタのカッレ・ロバンペラが、Mスポーツ・フォードのマルティン・セスクスに15.7秒差の首位。勝田貴元(トヨタ)は、33.2秒差の総合4番手につけている。

本格的なラリーが幕を上げる金曜日は、タルシやツクム周辺の高速グラベル路を走行。この日は、午前と午後でリピートする「SS2/SS5 Milzkalne(4.99km)」と「SS3/SS6 Tukums(27.56km)」に、1回のみの走行となる「SS4 Andumi(17.86km)」、「SS7 Strazde(17.44km)」、「SS8 Talsi(20.52km)」を組み合わせた7SS、120.92km。

この日は、中間サービスは置かれず、タイヤフィッティングゾーンのみ。ラリーラトビアのルートは近年のラリーとしては、比較的リピートステージが少ないことが特徴となる。路面にはルーズグラベルが堆積しており、スタート順が早くクルーは今回も厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

オープニングのSS2。前戦ポーランドで勝利し、ラトビア選手権への参戦経験を持つロバンペラが、チームメイトのセバスチャン・オジエに1.3秒、勝田に1.7秒差をつけるベストタイム。前日からの首位をキープしたロバンペラは、2番手オジエとの差を3.7秒に広げた。初日2番手につけたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)は、予想どおり先頭スタートの路面掃除に苦しみ、5.0秒差の9番手タイム。この結果、総合3番手に地元ラトビアのセスクス、総合4番手にエルフィン・エバンス(トヨタ)、総合5番手に勝田と、ひとつずつ順位を上げた。

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この日最長の27.56kmを走るSS3。昨年のラリーリエパヤでも使われたステージにおいて、地元のセスクスがロバンペラに1.6秒差をつけて、自身WRC初のベストタイムをたたき出した。4番手タイムのオジエをかわして、セスクスが総合2番手に浮上。
「ステージ内のターマックセクションで少し遅れたけど、初めてのステージウインなんて最高だね!」と、セスクスは笑顔を弾けさせた。後方では3番手タイムのタナックが勝田とエバンスをパスして、総合4番手に順位を上げた。ヌービルはベストから23.6秒も遅れた10番手に沈み、総合9番手までポジションを下げている。

午前中最後のステージは、1回のみを走行するSS4「Andumi」。ここでもセスクスがロバンペラを、0.1秒だが上まわる連続ベスト。前半のセクションを終えて首位ロバンペラに3.2秒差の総合2番手に、セスクスは「リズム良く走れたよ。世界チャンピオンとほぼ同じタイムで走れるなんて、何も言うことはない」と顔を綻ばせた。以下、7.5秒差の総合3番手にオジエ、13.7秒差の総合4番手にタナック、18.7秒差の総合5番手に勝田、22.0秒差の総合6番手にエバンスのオーダーで続く。ヌービルはこのステージも12.5秒差の10番手タイムで、首位から41.8秒差の総合10番手。「午前中を通して、ご覧の有り様だよ」と肩を落とした。

ツクムでのリグループと、20分のタイヤフィッティングゾーンを挟み、クルーは午後のセクションへ。SS5はオジエが勝田に0.1秒差のベストタイム。ヌービル同様、早めのスターティングオーダーに苦しむエバンスをかわし、アドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォード)が総合6番手に順位を上げた。後方ではエサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)がジャンクションでタイヤを岩にヒットし、左フロントタイヤをパンク。こちらも首位から35.4秒差の総合8番手と、上位争いから大きく遅れている。

TOYOTA


続くSS6はロバンペラがセスクスに3.5秒差のベスト。首位ロバンペラと総合2番手のセスクスとの差は7.2秒となり、総合3番手につけるオジエとの差も10.9秒に拡大した。今回、初めて走行する17.44kmのSS7「Strazde」はロバンペラがセスクスに1.7秒差のベスト。ロバンペラはこの日を締めくくるSS8「Talsi」も勝田に3.5秒差で制し、終わってみれば総合2番手のセスクスとの差を15.7秒に広げて、長い1日を終えた。

「マシンのフィーリングは完璧ではなかったけど、僕自身もミスはなかった。セスクスは本当に速かったね。全体的にはいい仕事ができたと思う」と、ロバンペラは地元セスクスの健闘を讃えた。

セスクスから5.9秒差の総合3番手にオジエ。SS7でブレーキトラブルに見舞われたタナックは、SS8前に片側を交換したものの、ベストのロバンペラから12秒差の7番手タイム。総合4番手から勝田とフルモーに抜かれ、総合6番手にドロップした。ステアリングにトラブルを抱えたまま走るラッピはペースが上がらず、こちらもグレゴワール・ミュンステール(Mスポーツ・フォード)とヌービルの先行を許し、総合10番手に順位を下げている。

競技3日目はSS9〜SS16の8SS、SS走行距離は104.00km。オープニングのSS9は、日本時間7月20日の14時20分にスタートする。

HYUNDAI


WRCラトビア SS8後暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 1:08:44.5
2. M.セスクス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +15.7
3. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +21.6
4. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +33.2
5. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +38.5
6. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +38.8
7. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +52.7
8. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:10.2
9. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +1:23.3
10. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +1:27.4

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