【速報】WRCセントラルヨーロピアン:ティエリー・ヌービルが今季2勝目、カッレ・ロバンペラが2年連続チャンピオンに – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】WRCセントラルヨーロピアン:ティエリー・ヌービルが今季2勝目、カッレ・ロバンペラが2年連続チャンピオンに

©TOYOTA

2023年シーズンWRC第12戦セントラルヨーロピアン(ターマック)は、10月29日(日)に最終日の4SSを走行し、ヒョンデのティエリー・ヌービルが今季2勝目を獲得した。2位はトヨタのカッレ・ロバンペラ、3位にはMスポーツ・フォードのオィット・タナックが入った。なお、今回の結果、ロバンペラは2年連続でのドライバーズチャンピオンを確定。トヨタの勝田貴元は5位のポジションを守ってフィニッシュしている。

競技最終日のルートは、ふたつのステージをサービスを挟まずに2度走行する4SS、67.24km。オープニングのSS15/17「Böhmerwald(17.25km)」はオーストリア、SS16/18の「Passauer Land(16.37km)」はドイツを舞台として行われる。競技3日目を終えた段階で、首位のヌービルと総合2番手のロバンペラは26.2秒差、ロバンペラと総合3番手のタナックは1分22秒9離れている状態。ロバンペラとタイトルを争うトヨタのエルフィン・エバンスは前日のコースアウトで戦線離脱の憂き目に遭ったが、パワーステージでのポイント獲得を目指して再出走を果たした。

オープニングステージのSS15は好天に恵まれ、路面はドライコンディション。ここでのベストタイムはトヨタのセバスチャン・オジエがマーク。エバンスが1.8秒差のSS2番手タイムをマークし、首位のヌービルがSS3番手タイムで続いている。このSSで4番手タイムをマークしたヒョンデのテーム・スニネンは、総合順位で前を行く勝田との差を2.1秒短縮し、その差を8.8秒としている。続くSS16は、SS18でパワーステージとしても使われるコースだ。ここではエバンスが一番時計。SS2番手タイムのオジエに4.6秒差をつける力走を見せた。SS3番手には勝田が入り、スニネンとの差を9.8秒に拡大した。上位陣はこのステージではリスクを避けた走りで、いずれもSS4〜8番手タイムでまとめている。

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SS15の再走となるSS17では、オジエがこの日2度目のベストタイム。3.3秒差で勝田が続き、ヌービルがSS3番手タイムという結果となった。スニネンはSS5番手タイムとなり、勝田とスニネンの差はこれで15.4秒に拡大している。

最終ステージのSS18は、WRC2の上位勢からアタックを実施。WRC2は首位のニコラ・シャミン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が初優勝。アップデートしたフォード・フィエスタ・ラリー2 MkⅡをドライブしたアドリアン・フルモーはWRC2にエントリーしていないが、ラリー2車両では最速となる総合8番手以上でのフィニッシュを決めた。ラリー1勢では、再出走のエバンスからコースイン。エバンスは8分42秒3という暫定ベストタイムをマークし、後続のフィニッシュを待つこととなった。続いてコースインしたMスポーツ・フォードのピエール-ルイ・ルーベは駆動系トラブルに悩まされながらもフィニッシュ。今季最後のWRCで完走を果たした。その後はMスポーツ・フォードのグレゴワール・ミュンステール、スニネン、勝田とステージは進行。勝田はスニネンのタイムを上回ってフライングフィニッシュを通過し、5番手以上のポジションを確定させた。続くオジエも暫定SS2番手タイムで完走、依然としてエバンスが暫定トップタイムを維持したまま、いよいよ上位3台がスタート。

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総合3番手のタナックは暫定SS4番手タイム、続いてコースインしたロバンペラは、走り切ることを優先し暫定SS7番手タイムで2番手以上を確定。この瞬間、ロバンペラとコ・ドライバーを務めるヨンネ・ハルットゥネンの2年連続でのチャンピオンが決まった。上位陣最終走者のヌービルはSS2番手タイムをマークし、第6戦サルディニア以来となる今シーズン2勝目を手中に収めている。なお、27日(金)にコースオフを喫して大きく遅れていたアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)がパワーステージでWRC2勢のトップタイムをマーク、3ポイントを獲得してチャンピオンを確定させている。

最終SS終了時点での総合順位はヌービル、ロバンペラ、タナック、オジエ、勝田、スニネンというトップ6。パワーステージはエバンス、ヌービル、オジエ、勝田、タナックがトップ5に入り、それぞれボーナスポイントを獲得した。この第12戦までを終えて、ドライバーズランキング上位は首位ロバンペラが235点、エバンスが191点、ヌービルが184点、タナックが162点となった。マニュファクチャラーズランキングは、トヨタが504点、ヒョンデ399点、Mスポーツ・フォードが271点。トヨタ(TGR-WRT)としては3年連続でのトリプルタイトル達成、ドライバーズ/コ・ドライバーズ選手権としては2019年から5年連続での戴冠(2019:オィット・タナック/マルティン・ヤルベオヤ、2020-2021:セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア、2022-2023:カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン)となる。

TOYOTA


次戦は11月16日〜19日に開催される第13戦フォーラムエイト・ラリージャパン。愛知県・岐阜県を舞台に開催されるターマックラリーだ。拠点は豊田市の豊田スタジアムに置かれ、スタジアム内での2台同時走行スーパーSSなど、新機軸が盛り込まれている。昨年はヒョンデのティエリー・ヌービルとオィット・タナックが1-2フィニッシュを飾り、地元の勝田貴元が3位表彰台を獲得している。

WRCセントラルヨーロピアン 暫定結果
1. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) 2:52:39.9
2. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +57.6
3. O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:52.8
4. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:08.6
5. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:48.3
6. T.スニネン(ヒョンデi20Nラリー1) +3:06.3
7. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +4:22.3
8. A.フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2) +11:35.8
9. N.シャミン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +11:53.1
10. P-L.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +12:04.3



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