田口勝彦、新型トライトンの印象を語る。「乗りやすく、エンジンも扱いやすい」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

田口勝彦、新型トライトンの印象を語る。「乗りやすく、エンジンも扱いやすい」

©Naoki Kobayashi

三菱自動車は6月30日に、今年のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)の参戦体制を発表した。久々に『チーム三菱ラリーアート』の一員としてラリーを戦う田口勝彦に、新型トライトンをテストした感触や大会への意気込みを聞いた。

──クルマの第一印象をお聞かせください。
こういうタイプの競技車両はこれまで乗ったことがなかったのですが、乗りやすかったですね。エンジンも扱いやすいし、トルクも出る。クルマの挙動も、急激にリヤが出たりすることはありません。あとは足まわりの調整で、かなりいいところまでは詰められたと思います。テストである程度クルマに慣れることもできましたが、本当はあと2日間くらいテストができたらよかったですね。

Naoki Kobayashi


──コ・ドライバーに保井選手を選んだ理由は?
国内ラリーでトップの選手ですし、過去に2回、このAXCRに出場していますからね。タイヤ交換などで体力が必要なシーンもあるでしょうが、コンビネーションも心配していません。もう信頼1000%です(笑)。

──他のクルーとのコミュニケーションはいかがでしょうか。
リファット(サンガー)は昔から知っていますし、まったく問題ないと思います。今回のテストではセッティングの方向性もみんな一緒のものを選んでいっている。だから、まとまりやすいと思います。

──テストはかなりのラフロードでした。
もちろんラフですが、もう我慢できない、ってほどでもないですね。そういうところで走らないと経験にならない。僕はみんなより圧倒的に経験が少ないですから。色々と試しながら走りました。

Naoki Kobayashi


──ディーゼルエンジンはあまり扱ったことがないと思いますが、走らせ方はいかがでしょうか。
車重があるので、どの回転域を使うのがいいのか、という点を探りながらテストをしてきました。ある程度、慣れてはきましたね。できるだけ低回転を使った方が速い印象です。

──トルクを活かして走るというイメージでしょうか。
ディーゼルなので、上まで回すよりも、下から回転がグッと上がる領域を使って走った方が速そうです。そのへんは、本番で走りながら調整していこうかなと思っています。

──普段の競技車両と違うところは?
一番大きく違うところは、エンジン特性とクルマの走らせ方、姿勢の作り方ですね。たとえばランサーエボリューションのようにアンチラグシステムがついているわけではないですし、やっぱり車重もあるので、一度横向きの慣性が出てしまうと、その慣性を前に向かせるのがけっこう大変です。だから、できるだけ、まっすぐまっすぐ走らせる。かといって、アンダーステアを出してしまうと遅くなってしまうので、適度に車速を落としてコーナーに入りながら、少しオーバーステアめに曲がりつつ、うまいタイミングでアクセルをオンにする。そういう走らせ方が一番速そうだと思っています。

──車高が高いクルマだと荷重のかけ方が違うのでしょうか。
それは一緒ですが、タイミングですね。でも、セッティングをもっと詰めていけば機敏に動いてくれるはずです。

Naoki Kobayashi


──本番までわずか1カ月半です。体作りなど準備は。
ツイスティなところではステアリングを切り込んでいって曲がらないといけないので、その分ハンドル操作量は多くなりますが、ちょっとしたストレートなど、休む時間もありそうです(笑)。シフトはHパターンですけどブレーキも軽いですし、体力についてはそれほど心配していません。どこまで頑張っていいのか、他の選手がどれくらいで走っているのか、その力加減がまだ分からないので、ボチボチですね。

──本番では雨が降ったり、路面がマディになったりしそうですね。
もう、行くしかないです(笑)。そういうところは今回練習できていないですから。行って、思うように走るしかない。

──意気込みをお聞かせください。
チームの雰囲気も良く、昨年も勝っているチャヤポン選手もいますし、チーム一丸となって2連覇を目指して頑張っていきたいと思っています。応援よろしくお願いします。



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