WRCサルディニア:カッレ・ロバンペラがパワーステージを制して3位フィニッシュ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサルディニア:カッレ・ロバンペラがパワーステージを制して3位フィニッシュ

©Toyota Gazoo Racing WRT

6月4日(日)、WRC第6戦ラリーイタリア・サルディニアの競技最終日がサルディニア島のオルビア北部で行われた。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンは、順位を守り切り総合3位でポディウムフィニッシュ。パワーステージではベストタイムをマークしてボーナスポイント5を加算した。エルフィン・エバンス/スコット・マーティンも順位をキープして総合4位でラリーを終えた。前日デイリタイアしたセバスチャン・オジエ/バンサン・ランデと4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦する勝田貴元/アーロン・ジョンストンは、この日を再スタートしてそれぞれ総合14位、総合40位での完走となったが、パワーステージでは勝田が3、オジエが1とボーナスポイントを獲得した。
(以下チームリリース)


WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア デイ4
パワーステージ制覇のロバンペラが総合3位で、
エバンスは総合4位でフィニッシュ

6月4日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニア」の最終日デイ4がイタリアのサルディニア島で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合3位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位でフィニッシュしました。また、前日のデイ3でデイリタイアし、再出走したセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は総合14位で、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合40位で完走しました。

ラリー・イタリア サルディニアの最終日は、サルディニア島北東部のオルビアに置かれるサービスエリアを起点に、島の北東部で2本のステージを各2回走行。その合計距離は46.02kmと、4日間で最短の一日でした。夜間に降った雨の影響でステージは一部区間がぬかるみ、非常に滑りやすいコンディションでの戦いになりました。

デイ3で総合3位に順位を上げたロバンペラは、前後のライバルとのタイム差が開いていたため、最終のパワーステージに向けたタイヤ戦略で走行。最初の3本のステージをやや抑え気味のペースで走行し、路面が雨で濡れて滑りやすくなっていた最終のパワーステージでは全開でアタックし。2番手タイムのオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)に4.7秒差をつけるベストタイムを記録しました。その結果、総合3位でフィニッシュしたロバンペラは、最大獲得可能ボーナスの5ポイントを追加で獲得。ドライバー選手権首位の座を守り、2位のライバルとの差を25ポイントに広げました。

Toyota Gazoo Racing WRT

デイ3終了時点で総合4位につけていたエバンスは、ロバンペラと同じようにパワーステージに焦点を当てて最終日のデイ4を走行。パワーステージでは4番手タイムを記録し、総合4位でフィニッシュすると共に、ボーナスポイントを自分自身とチームにもたらしました。その結果、TGR-WRTはマニュファクチャラー選手権首位の座を守り、リードは23ポイントになりました。

Toyota Gazoo Racing WRT

デイ3でのコースオフにより残念ながら首位の座を失ったオジエは、気持ちを切り替えデイ4で再出走。最終のパワーステージでは5番手タイムを記録し、ボーナスのドライバーズポイント1点を獲得しました。また、デイ1でウォータースプラッシュの衝撃によりクルマにダメージを負いデイリタイアとなった勝田は、デイ4のSS17で2番手タイムを、SS18でベストタイムを記録。パワーステージは3番手タイムで走りきり、ボーナスの3ポイントを獲得しました。

Toyota Gazoo Racing WRT

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
昨年のこのラリーは、チームにとってパフォーマンス的に非常に厳しいものでしたが、今年はより強く、勝つための本当の戦いができていたと思います。雨が多く降って滑りやすいコンディションになったことで、多くの困難な出来事やドラマがありましたが、残念ながら、この週末は我々が達成できたかもしれないほどの良い結果は得られませんでした。しかし、今日のパワーステージは素晴らしいパフォーマンスを発揮したカッレが制し、総合結果でも3位となり、チャンピオンシップに有利なポイントを獲得することができました。また、エルフィンも総合4位でフィニッシュし、チームにとって重要なポイントを獲得することができました。次のサファリ・ラリー ケニアがとても楽しみです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
最終日に向けて良いタイヤパッケージが残っていたので、パワーステージでプッシュし、ベストタイムとボーナスの5ポイントを獲得することができたのは本当に良かったです。走行前に大雨が降り、最後の数台が走る前に雨脚が弱まったので決して簡単ではありませんでしたが、自分にとってはいつものような泥道でのチャレンジでした。自分にとってこのラリーは常にトリッキーですが、今回は、速く走れるときは速く走り、必要なときは着実に走るというプランで臨み、それが上手く行きました。全体的にペースは良く、トラブルにも見舞われず、ラリーが始まった時にはこれほど多くのポイントを獲得できるとは思っていませんでした。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
今日は最初の3本のステージを抑え気味に走り、パワーステージのために用意していたタイヤを温存しました。パワーステージはコンディションが何度か大きく変わり、雨が強く降っていたので非常に滑りやすかったですが、幸いにも何とか走り切ることができました。できればもう少しポイントを獲得したかったですが、ゼロで終わるよりは、少しでも取れたほうがいいに決まっています。この週末に起こった全てのことを考えると、万事うまく行ったとはいえませんが、総合4位でフィニッシュし、それなりのポイントを獲得できたことを感謝しなければなりません。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
今日は再出走することができましたが、それはパワーステージのために復帰したようなもので、チームのためにポイントを獲得しようと試みました。ラリー終盤はまたもや天候が悪化して非常にトリッキーなコンディションになり、大きなリスクを冒せるほどの自信を持つことができませんでした。まあまあのスピードで走ることはできましたが、決してクレイジーなレベルではなかったです。全体的に強く記憶に残るような週末ではありませんでしたが、スポーツの世界ではそういうこともあるので受け入れるしかありません。スピードを発揮できたことなど、ポジティブに思える要素も多くあったので、次のラリーでは再び運が味方してくれることを願っています。

ラリー・イタリア サルディニアの結果
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 3h40m01.4s
2 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +33.0s
3 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m55.3s
4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5m20.5s
5 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +9m33.3s
6 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (ヒョンデ i20 N Rally2) +11m48.9s
7 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +12m46.1s
8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +12m53.5s
9 ミコ・マルチェク/シモン・ゴスポダルチェク (シュコダ Fabia RS Rally2) +15m33.8s
10 エリック・カイス/ペトル・チェシンスキー (シュコダ Fabia RS Rally2) +16m49.4s
14 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +19m50.4s
(現地時間6月4日18時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

次回のイベント情報
WRC次戦は、6月22日から25日にかけて、アフリカのケニアで行われる第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」です。2021年にWRCのシリーズに復帰した、長い伝統と知名度を誇るこのグラベル(未舗装路)ラリーのステージは、非常にハイスピードな区間、大量の軟らかい砂に覆われた区間、そして岩や石が多く転がる荒れた区間など変化に富み、ひとたび雨が降ると路面はぬかるみ非常に滑りやすくなります。



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