【速報】全日本ラリー久万高原:ヘイキ・コバライネンが全SS制覇で今季3勝目 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】全日本ラリー久万高原:ヘイキ・コバライネンが全SS制覇で今季3勝目

©Naoki Kobayashi

2023年全日本ラリー選手権第4戦「久万高原ラリー」は、5月7日(日)に最終日の4SSが行われ、JN-1クラスはヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が、勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス・ラリー2)に1分28秒7差をつけて、シーズン3連勝を飾った。2分00秒1差の3位には鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)が入っている。

ラリー2日目は「ハイランドパークみかわ」に置かれたサービスパークを拠点に、5.22kmの「西谷(SS5/SS7)」と12.91kmの「松木(SS6/SS8)」をループする4SS、36.26km。前日のステージを逆方向に走行する。高低差は少ないものの、どちらのステージもフィニッシュに向かって下り方向となる。ステージ内はしっかりと整備されているが、路面には苔が乗っている箇所もあるうえ、前日のインカットによる砂利が散乱するコーナーがいくつかありそうだ。

前日から降り続く雨により路面はフルウエット。スタートの段階で雨は強く降ったり、弱くなったりを繰り返している。比較的、雨が小康状態で走ったSS5、コバライネンは勝田に1.7秒、鎌田に4.9秒差のベストタイムをマークする。コバライネンは雨が激しく打ち付けたSS6でも、勝田に6.2秒、鎌田に10.8秒差の連続ベストを刻み、盤石の状態で首位をキープする。

このステージでは、4番手を走行していた眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリスDAT)が、エンジンのパワーダウンによりストップ。この結果、福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が総合4番手、新井敏弘/保井隆宏(スバルWRX STI)が総合5番手と、ひとつずつ順位を上げた。

サービスを挟んだ午後のセクション、コバライネンは残された2本のステージでも連続ベストを刻み、全SSを完全制覇。途中右リヤホイールにダメージを負いながらも、圧倒的な強さでターマック3連勝を飾った。2位は、この日のステージすべてでコバライネンに続くタイムを並べた勝田。3位には2日間をとおして安定したペースを刻んだ鎌田が入っている。

「何かに接触した感覚はなかったけど、フィニッシュしたら、ホイールにダメージを負っていたんだ(笑)。一切ミスもなかったし、とてもいいラリーだった。今朝は路面が乾いていることを期待して、ハードコンパウンドで走ったけど、少しアグレッシブなチョイスだったね。午後は2本のソフトコンパウンドをクロスで投入した。バランスもいいし、とてもいいフィーリングだったよ」と、コバライネンは笑顔でラリーを振り返った。

「唐津と久万高原の間に、GRヤリス・ラリー2に乗れる機会をつくってもらったことが大きかったです。フィンランドから来日したTGRのエンジニアからのアドバイスもあって、ウエットの難しい路面でしたが、しっかりプッシュもできました」と、勝田は納得の表情を見せている。

今季3度目の表彰台となる鎌田は「タイヤも良かったですし、クルマに助けられたラリーでしたね。前よりも安定してスピードを出すことができたと思います」と、コメント。初めてタイヤのカットを導入した福永は、2分29秒5差のクラス4位。タイヤと路面のマッチングに苦しんだ新井敏弘は2分51秒1差のクラス5位に入っている。

JN-2クラスは、スタートから首位をキープしていた奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)を、SS7で山田啓介/山本祐也(トヨタGRヤリス)がパス。山田は自身初となるJN-2クラス優勝を手にした。
「めちゃくちゃうれしいです。最高です。今日の最初の3本はペースを少し上げて、大きなミスをしないように、ノート、マシン、チームを信じて走りました。最終SSを前に奴田原選手とは2.2秒差で、途中スピンをしかけてしまってダメだと思ったんですが、そこからコ・ドライバーとふたりで気持ちを入れ替えて、すべてをかけるつもりでフルアタックをしました」と、山田は喜びを語った。



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