WRCモンツァ:勝田貴元、セカンドベスト2回など速さを披露 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンツァ:勝田貴元、セカンドベスト2回など速さを披露

©Toyota Gazoo Racing WRT

今季のWRCで自身初めてのフル参戦に挑んできたTOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの育成ドライバー、勝田貴元は、11月19日(金)から21日(日)にかけてイタリア北部のモンツァ・サーキットを拠点に開催された今季最終戦、第12戦「ラリーモンツァ」に、コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンとともにヤリスWRCで参戦。山間部とサーキットのステージが組み合わされたトリッキーなターマックラリーで、セカンドベストタイムを2回マークするなど速さを披露し、総合7位でのフィニッシュを果たしている。

(以下チームリリース)


TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、11月19日(金)から21日(日)にかけて、イタリア北部のモンツァ・サーキットを中心に開催された、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「ラリー・モンツァ」に、コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンと共にヤリスWRCで参戦。セカンドベストタイムを2回記録するなど速さを示し、総合7位でフィニッシュしました。

初めてWRCとして開催された昨年のラリー・モンツァでは、勝田は最後のパワーステージを制し、WRCで初のベストタイムを記録しました。北イタリアのミラノ近郊にある、有名なモンツァ・サーキットを中心に開催されるこのラリーは、基本的にはターマック(舗装路)ラリーですが、サーキット内の往年のオーバルコースのバンク、F1世界選手権も開催されるレーシングコース、未舗装の施設道路などを使う特殊なコース設定が特徴です。さらに、モンツァの東北に位置するベルガモ周辺の山岳道路を走行する、一般的なターマックの峠道もステージ全体の半分以上の距離を占めます。

Toyota Gazoo Racing WRT

勝田は、金曜日の朝に行われたオープニングの山岳ステージ群では、濃い霧と湿った路面を警戒してやや慎重なスタートを切りました。しかし、午後のモンツァ・サーキットでは力強い走りを示し、2回の5番手タイムを記録して総合6位にポジションアップ。一日の最後のSS7では2番手タイムを記録しました。競技2日目の土曜日の午前中には、山岳ステージでも自信とスピードを高め、SS9では4番手タイムでした。その後サーキットに戻り、SS12でも4番手タイムを刻むなど上昇気流をつかみ、サーキット内のみを走行する最終日の日曜日もその勢いを維持。オープニングのSS14を4番手タイムで走り、総合5位とライバルとの差を縮めました。しかし、続くSS15のシケインでコンクリートブロックにハイスピードで当たってしまい、サスペンションにダメージを負ってタイムを失い、総合7位に後退しました。幸いにしてステージの直後に15分間のサービスが設けられていたため、チームのメカニック達は短時間でダメージを修理。勝田はボーナスポイントがかかる、最終のパワーステージに駒を進めることができました。そして迎えたパワーステージで、勝田はメカニック達の努力にも報いるべく渾身のアタックを敢行。今大会2回目となるセカンドベストタイムを記録し、ポジティブな形で長かったシーズンを締めくくりました。また、パワーステージで得たボーナスの4ポイントによって、勝田はドライバー選手権7位を獲得しました。

勝田貴元
今回のラリーは、自信をつけようとして臨みました。サーキットのステージではスタートからとても良い感触が得られました。山岳ステージについてはさらなる改善の必要性を感じましたが、どこでタイムを失っているのかは分かりました。2日目にはフィーリングが向上し、より積極的に攻められるようになりました。日曜日の終盤にはほんの僅かな、しかし愚かなミスをして順位を落としてしまいましたが、最終ステージを走ることができるようにマシンを修理してくれたチームに感謝します。その最終のパワーステージでは2番手タイムを記録することができたので、今回のラリーではいくつかポジティブな収穫があったといえます。今シーズン、サポートしてくれた全ての人に感謝しています。

Toyota Gazoo Racing WRT

ユホ・ハンニネン(インストラクター)
タカにとって厳しいラリーがしばらく続いていたので、モンツァでの目標はしっかりと走ってシーズンを終えることでした。金曜日のコンディションは路面のグリップ変化が激しくトリッキーで、彼はあまり自信を持つことができませんでした。しかし、土曜日はすぐにクルマと自分のドライビングに自信を持てるようになり、タイムも向上しました。日曜日は、順位を上げようとトライしていた時にコンクリートブロックにぶつかってしまいました。しかし、サービスでメカニックたちによってクルマは修理され、リタイアすることなく最終ステージに臨み、完走できたので本当に良かったですし、パワーステージではとてもいい走りをしました。クルマはけっして完璧な状態ではありませんでしたが、自分がミスをしたステージでいいタイムを出したので、とても良かったと思います。最終的には良い形でシーズンを終えることができたので、この後は来シーズン、そしてラリー・モンテカルロに向けて集中して取り組むことができます。

Result
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 2h39m08.6s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +7.3s
3 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +21.3s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +32.0s
5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m32.0s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ ヤリス WRC) +2m34.5s



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