WRCモンツァ:ヨアン・ロッセルが再逆転でWRC3王者に。1位は地元のアンドレア・クルニョーラ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンツァ:ヨアン・ロッセルが再逆転でWRC3王者に。1位は地元のアンドレア・クルニョーラ

©Jaanus Ree/Red Bull Content Pool

WRC最終戦ラリーモンツァ(ターマック、イタリア)、WRC3は最終ステージまでもつれ込んだ激戦を制してヨアン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)がタイトルを獲得した。地元イタリアのアンドレア・クルニョーラ(ヒュンダイi20 Nラリー2)がラリー優勝を飾った。

優勝を果たしたWRCアクロポリスでマシンの規定違反により失格となり、その抗議も却下という裁定が下されたロッセルは、選手権争いではカエタン・カエタノビッチ(ファビア・ラリー2 Evo)と同ポイントでこのモンツァを迎え、ここを上位でフィニッシュした方がタイトル獲得という状況で決戦に臨んだ。

ラリー初日はロッセルが首位に立ったが、2番手カエタノビッチとの差は、わずか2.7秒。土曜日、ロッセルは一時カエタノビッチに対して20秒以上の差を築いていたものの、モンツァを舞台とする午後のセクションでタイヤ選択をミス。この日の最終SSで首位の座をクルニョーラに奪われ、さらに3番手のカエタノビッチも2.6秒差に迫ってきた。

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モンツァサーキットのステージのみ3本という設定の日曜日、最初の2本連続でカエタノビッチがロッセルを上まわるタイムをたたき出し、ついにロッセルを逆転。ふたりの差はわずかに1.1秒だが、これで自身のギヤをさらに上げなくてはならなくなったロッセルは、慎重なアプローチを一切捨ててタイトルを目指す覚悟を決めると、最終ステージで渾身の走りを披露。カエタノビッチに4.7秒差をつけてのベストタイムをマークして2位フィニッシュ、ロッセルはカエタノビッチに3ポイント差をつけてWRC3タイトルを手にした。この最終SSで2番手タイムをマークしたクルニョーラが優勝を飾っている。

「簡単ではなかった」と感極まったロッセルは語った。
「最終日の午前はテクニカルトラブルがいくつか出ていたので、タイトルを手にできたことがとにかく信じられない。言葉がないよ。とにかくチームのみんなとパートナーたちに感謝したい。この週末、ハードにプッシュをした。最高の気分だ」

Yohan Rossel

母国ラリーを勝利で飾ったクルニョーラは「週末を通して激戦になったし、土曜日は自分たちもマイナートラブルを抱えたがかなりプッシュした。ここのステージの経験を持っていたので、チームとヒュンダイのためにもハッピー。新型のi20 Nラリー2にとって、初めてのWRC3優勝だからね」

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4位は成長株のグレゴワール・ミュンスター(i20 Nラリー2)。クリス・イングラム(ファビア・ラリー2 Evo)は、金曜日にスタートが遅れたことで1分のペナルティを受けたが、トップ3タイムを連発する速さを披露して6位相当のタイムでフィニッシュしたが、ラリー後に使用制限の30本を超える33本のタイヤを使用していたことが判明し、6分のペナルティが与えられた結果、8位に順位を落とした。

WRCモンツァ WRC3部門最終結果
1 A.クルノーラ(ヒュンダイi20 Nラリー2)2:48:15.5
2 Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +4.0
3 K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +7.1
4 G.ミュンスター(ヒュンダイi20 Nラリー2) +1:31.5
5 D.デトマソ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +2:11.4
6 J.マクリーン(ヒュンダイi20 Nラリー2) +2:40.5
7 A.ペリコ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +5:09.0
8 C.イングラム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +8:29.1

2021年WRC3選手権 ポイントスタンディングス
1 Y.ロッセル 130ポイント
2 K.カエタノビッチ 127ポイント
3 E.リンドホルム 73ポイント
4 C.イングラム 70ポイント
5 N.シャミン 57ポイント
6 P.ロペス 52ポイント
7 M.ヘイッキラ 51ポイント
8 F.ザルディバール 47ポイント



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