WRCクロアチア:日曜日のアクシデントでセバスチャン・オジエに罰金、チームには訓告 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCクロアチア:日曜日のアクシデントでセバスチャン・オジエに罰金、チームには訓告

©Red Bull

WRCクロアチアの主催者は、日曜日の朝にロードセクションで発生したセバスチャン・オジエの事故について審査委員会裁定(STW Decision 4〜6)を発行。オジエに対して合計7000ユーロ(約91万5000円)の罰金、WRCイベントの出場停止1回(執行猶予つき)が科されることとなった。また、チームに対しては訓戒という処分が下されている。以下は審査委員会裁定の抄訳。

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STW Decision 4
・1号車セバスチャン・オジエに5000ユーロの罰金
・セバスチャン・オジエに対し、WRCイベントの出場停止1回。このペナルティは執行猶予とともに適用される

 スチュワードは4月25日(日)17時25分にクルーとヤルモ・レーティネンから聴取を行った。スポーティングディレクターのカイ・リンドストロームも同席。
 オジエの説明によると、サービスパークを出たあと、マシンの点検のために停車する必要があった。信号から発進したのち、右手に適切なバス停が見えたため車線変更してバス停へと近づいた。この時、後方から急接近してきた車両があり、1号車の右側に接触した。事故直後にオジエは道路脇に停車し、負傷者がいないことを確認、自分の連絡先を相手に伝えた。
 現場に到着した警察官は英語が話せなかったので、チームメンバーが現場で事故処理を行うよう要請された。
 レーティネンが現場に到着すると、事故現場でラリーコントロールと警察官の間で電話によるやりとりが行われていた。クルーが続行可能なことは明らかだったが、オジエによると、マシンの前方に立っていた警察官にはこの情報が伝わっていなかったという。またチームの代表が現場にいたため、オジエはその場を離れられると感じたという。オジエは、このようなことがあってはならないと十分理解しており、さらにビデオクリップがソーシャルメディアで拡散されたことで、自身の行動が非常に悪質に見えることも十分理解している、と付け加えた。オジエはこの違反に謝罪するとともに、事故に巻き込まれた相手と連絡を取ること、またマシンの前方に立っていた警察官にも連絡を取り、それぞれに謝罪することを約束した。
 スチュワードは、このような交通事故は必ずしも競技規則の違反には当たらないと判断した。とはいえ、オジエの行動は受け入れられない。クルマを運転して警察官を押しのけたことで、オジエは危険な状況を引き起こした。この事故はモータースポーツへの興味・関心を損なうものである。

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STW Decision 5
・1号車セバスチャン・オジエに2000ユーロの罰金

 スチュワードは4月25日(日)17時25分に聴取を行った(STW Decision 4と同じ聴取)。イベントリーダーのヤルモ・レーティネンも同席。ドライバーは、交通事故の後、ショックのあまり守るべき信号を守らなかったと供述した。この過ちを謝罪した。

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STW Decision 6
・コンペティターであるTOYOTA GAZOO Racing WRTに対する訓戒

 スチュワードは4月25日(日)16時10分に参加者側の代表としてスポーティングディレクターのカイ・リンドストロームと、イベントリーダーのヤルモ・レーティネンに聴取を行った。クラーク・オブ・ザ・コースのスラベン・ディディッチ、FIAが指名するタスクフォースのメンバーであるエミリア・アベルも同席した。
 レーティネンは、1号車の交通事故の後、クルーから電話を受けたと説明した。クルーはレーティネンに対し、警察官が事故現場におり、事故処理のためにチームメンバーの立会いを求めていると伝えた。その後、レーティネンは、アベルに連絡し、状況を説明したと語った。電話では、現場に到着したら、レーティネンが再び電話することで同意していた。
 アベルは以上の発言を認め、新たな電話ではラリーコントロールにいた警察官と、事故現場にいた警察官が話していたことを認めた。
 レーティネンは、クルマに近づけないことを十分理解しており、警察からの要請であることをラリー主催者に伝えたと付け加えた。
 このような特別な状況のもと、スチュワードは以上のペナルティを科すこととした。

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