ラリーカーの三密対策どうする? 活動再開に向けて英国とイタリアの対応 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ラリーカーの三密対策どうする? 活動再開に向けて英国とイタリアの対応

©ERC / Gregory Lenormand / DPPI

世界中に未曾有の大混乱を巻き起こした新型コロナウイルス(COVID-19)。感染拡大を防止するための活動自粛などの制限も、各地で緩和が始まっているが、今後も引き続き感染予防に留意しなくてはならない状況はどこの国でも同じだ。

各業界が活動再開に向けてガイドラインを発行しており、モータースポーツでも各カテゴリーがそれぞれの対策に奔走している。ここで独特の対応を迫られるのがラリーだ。走行中も車内にはドライバーとコ・ドライバーがふたり揃って挑む競技、いわば“ソーシャルディスタンス”を守ることは現実問題として難しい。事実、英国のモータースポーツUKが先日、活動再開に向けてカテゴリーごとに作成したガイドラインにおいても、マシンの共有や同乗、コ・ドライバーに関しては「ソーシャルディスタンスが尊重される状況においては認めることはできそうにない」と書いている。

しかし、コ・ドライバーなくしてラリーは成立するのだろうか。

「するわけがありません」と語るのは、英国在住のモータージャーナリスト、リチャード・ロジャース。
「この(モータースポーツUKの)明記は、基本的には現在の状況に鑑みてのもの。しかし、ラリーに関しては、競技が再開できるようになるためには、ソーシャルディスタンスの規定がもう少し緩和されるのを待たなくてはならないでしょう。コ・ドライバーなしにラリーはできませんからね」

「この状況に対応するため、英国のモータースポーツクラブの中には、ラリータイムトライアルといって、ショートステージを持っているラリースクールで行うイベントを検討しているところもあります。ドライバーはコースを自分で記憶するので、コ・ドライバーなしで高速走行を行うことができます。日本のダートトライアルと似ていますね。英国のクラブの間では、このタイムトライアルのシリーズをやってみようかという話も挙がっているくらいです」

COVID-19に関しては、アジアと比較して多数の死亡者が出ているヨーロッパ。特にイタリアは深刻な被害を受けているが、一方で7月24日にはERC戦の開催を控え、現地に訪れる関係者は観客も含め全員を登録制にするなど運営面での対策にも奔走しているのは既報のとおりだ。

ERCローマのエントリーが開始、ドライバーから観客まで関係者は全員登録制に

ERC / Gregory Lenormand / DPPI


「実は、モータースポーツUKのようなコ・ドライバーの制限は、すでにイタリアのASNであるACIスポーツが行ってきたものです。イタリアでは、6月1日にもこの制限が緩和されることになっています。

イタリアでは5月18日からドライバーはテストが再開できることになりましたが、この段階ではコ・ドライバーなしでの走行。18日からイタリア政府の新しい法律が施行することになり“イタリアを代表するレベルの選手”のトレーニング活動が認められるようになったのです。ACIスポーツは、この“イタリアを代表するレベルの選手”のグループに、モータースポーツのライセンス所有者を含めるよう働きかけを行い、これに成功。これにより、6月にはモータースポーツ活動が再開できる期待も持てるようになりました。

しかし、メカニックやエンジニアなどのチームスタッフはフェイスマスクと保護グローブを装着しなければならず、ソーシャル・ディスタンスも維持しなくてはなりません。イタリアでのソーシャル・ディスタンスはほとんどの地域で1mですが、中には1.8mを求める地域もあります。6月1日には制限がさらに緩和されるのではと見られており、そうなればコ・ドライバーもテストに参加できるようになります。同時に、イタリア国内での地域間移動も制限が解かれる予定とのことです」

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