TGR Vitz GRMN Rally、シリーズ屈指の過酷なラリー北海道で優勝。今季2戦を残して眞貝知志のJN2王座決定 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

TGR Vitz GRMN Rally、シリーズ屈指の過酷なラリー北海道で優勝。今季2戦を残して眞貝知志のJN2王座決定

©TOYOTA

9月20日(金)~22日(日)にかけて、北海道帯広市を拠点として2019年シーズン全日本ラリー選手権(JRC)第8戦「RALLY HOKKAIDO」が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/箕作裕子組(TGR Vitz GRMN Rally)がJN2クラス優勝を獲得。眞貝のJN2クラスチャンピオンが決定した。

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。かつてWRCラリージャパンが開催されていた帯広・十勝の路面は、フラットでハイスピードなグラベルラリーだ。30km近いSSもあり、総SS走行距離は167.11㎞と、シリーズ屈指の過酷な一戦となっている。

シーズンの天王山と言える今回のラリーに向けて、チームは軽量化を中心に改良を施し、車両のバランスを最適化。さらにパートナーのKYBと協力し、北海道の路面に合わせた足まわりの調整を行っている。ドライバーの眞貝は「ラリー北海道のSSは、他のラリーとはスピード域がまったく異なるため走行時に的確な判断が求められます。一瞬の判断ミスがリタイアにつながりますので、まずはしっかりと走り切ることが目標です」と、スタート前に語った。

ラリーがスタートすると、眞貝は2日目のSS2で首位に立ち、その後も5回のベストタイムを記録。最終日も安定したペースを維持して、この日に設定された6SSすべてを制し、優勝を果たした。この結果、眞貝は2019年全日本ラリー選手権JN2クラスのチャンピオンに輝いた。また、ヴィッツはJN5およびJN6クラスでもチャンピオンとなっており、これで3クラスを制覇したことになる。

TOYOTA

豊岡悟志(チーム監督)
「ラリー北海道での優勝は、心からうれしいです。車速も高く、距離も長いこのラリーでは、これまでトラブルが続いていました。この困難なラリーでシリーズチャンピオンを決められたことが、格別にうれしいですね。自分たちの足りない部分を常に反省してきましたが、その積み重ねの先に、この勝利があったと思っています。今回は順調にラリーを進めることができました。眞貝選手も相当なプレッシャーのなか、クルマと語り合いながら走ってくれました。それは我々の想像がつかない厳しい戦いだったはずです。ふたりのクルーには感謝しかありません。シーズンはまだ続きますが、今日はとにかく喜びを味わいたいと思います」

宮本昌司(チーフメカニック)
「TGR Vitz GRMN Rallyのセッティングも決まってきて、眞貝選手もドライビングに集中することができたと思います。ラリー北海道は完走が難しく、これまでは本当に試練の連続でした。昨年までの経験をクルマに投入してきたことが活かせて、大きなトラブルもなくフィニッシュすることができました。チームの半数にとっては初めてのラリー北海道で緊張感もあったようですが、事前に確認してきたこともあって、それぞれが臨機応変に動けていました。年間優勝はこれまで一戦一戦ひたすらにカイゼンを積み重ねてきたことの成果だと思っています。クルマが仕上がってきたことへのご褒美ですね」

土井崇司(GRプロジェクト推進部)
「この厳しいラリー北海道を走り切った眞貝選手と箕作選手、今回は欠席されていますが安藤選手にまずは『ありがとうございます』とお伝えしたい。この勝利は、クルーやチームが一丸となってカイゼンを続けてきた成果だと思っています。このラリー北海道に向けて、高速SSに対応できる足まわりを仕上げてきましたが、そのなかで課題も明らかになりました。ジャンプにおける挙動など、他のラリーでは問題にならなかったようなことでも、ここでは問題として浮かび上がってきます。我々はこうした課題を、将来のクルマ作りに活かしていきたいと思います」

眞貝知志(ドライバー)
「昨年のラリー北海道は非常に厳しい展開となり、クルマや自分の課題をあらためて突きつけられました。それ以来、今年のラリー北海道に向けてチーム一丸となって準備を続けてきました。その成果もあり、今回はこの難しいコースをノートラブルで走り切ることができました。応援してくださる方や多くの方々の支えで勝たせてもらったラリーだと思います。素晴らしいクルマを用意してくれたチーム、そしてピンチヒッターとしてコ・ドライバーを務めてくれた箕作選手に感謝していますし、JN2クラスチャンピオンを決められたことに、ホッとしています。ドライバーとしてチャンピオンになったことは嬉しいですが、それ以上にチーム全員で掴み取った最高の結果という思いが強く、お世話になった方々皆様に「ありがとうございます。そしておめでとうございます」と伝えたいです。残りの2戦もいい感触で走ることができると思います」

TOYOTA

RALLY HOKKAIDO JN2クラス最終結果
1. 眞貝 知志/箕作 裕子(TGR Vitz GRMN Rally) 1:55:49.4
2. 中村 英一/大矢 啓太(トヨタ・ヴィッツGRMN) +7:00.9
3. 鷹野 健太郎/ウシニナ・ヤナ(トヨタGT86 CS-R3) +8:12.1
4. 山村 孝之/井沢 幹昌(シトロエンDS3 R3-MAX) +10:56.7
5. 竹岡 圭/佐竹 尚子(フォルクスワーゲン・ポロGTI) +12:56.1



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