新井大輝、ERCポーランド戦を振り返る – RALLYPLUS.NET ラリープラス

新井大輝、ERCポーランド戦を振り返る

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全日本ラリー選手権第6戦カムイに出場する新井大輝。先週のERCポーランドの振り返りと、カムイに臨む意気込みを次のように語っている。ポーランドでは一時総合6番手で上位を射程に捉えたものの、SS12で横転を喫しリタイアとなってしまった。

「今回のポーランドは、完走するのか結果を求めるのか、という意味で言えば、結果を求めていくラリーでした。予選ではシフトミスや雨が降ってしまうアンラッキーなども重なり、出走順が6番手となってしまいました。路面にルーズグラベルが残る出走順で、最初の1ループ目こそトップとキロ1秒くらいの差はあるにせよ、どのくらいの位置にいられるのかを知りたくて、かなり踏みましたね。WRCでもあれほど踏んだことはないというくらいです。これはコ・ドライバーがイルカ(ミノア)だからこそできていることだと思います。コンビネーションも良くなってきていますし、お互いに何が必要で、いま何が足りていないのかという認識も明確になっています」

「ペースとしては表彰台まで届きそうな手応えを得ていました。2日目の1ループ目で15秒詰めることができれば、2ループ目に数秒差で逆転できるという組み立てをして2日目に臨みました。路面もそこまで悪くない感触でしたが、最終的にはグリップが大きく変化する路面でアウト側に行ってしまいました。横転からリカバリーするのに5分くらいかかってしまって。スクリーンを交換すれば問題なく走れたのですが、それ以上クルマを傷めても仕方がないのでリタイアを選ぶことにしました」

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「ラリー初日も、いつ居なくなってもおかしくないほどのペースだったんです。それでもタイム差は開きますし、限界までプッシュした時のトップとのタイム差がどれくらいかというのを分かっていないといけなかったので、それで全部全開でいきました。そのおかげで、もう少し詰めなくてはならない部分、“強さ”という面で、もう少しやらなければならない部分が見つかった点は良いことだったと思います」

「ここで言う“強さ”とは、限界ギリギリで走っている時でも、たとえミスをしたとしても1分2分という大きなロスしないこと。コースアウトしたとしても戻ってくる強さ、どうにかする強さが必要なのだなと思いました。2日目に上位で戦えるタイムを出せたということは、今後のモチベーションにもつながりますし、ここまでできたのは自分にはない感覚だったので、自信になった部分はありますね。今回のようなタイムが出たことで横浜ゴム含め、チーム全体が一緒になってモチベーションを上げていくというのが理想的だなと思います」

「シトロエンC3 R5は乗った距離が短いので一概には言えませんが、セットアップが出れば乗りやすいクルマだと思います。決まればスピードはある。今回は毎回サービスでセッティングを変更して、さらに良くしていく方向で走っていました。次のERCはローマ。ターマックを挟んでチェコに出ますので引き続きよろしくお願いします」

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新井はこのカムイで、今季3度目の全日本ラリー選手権参戦を迎える。前身であるラリー洞爺では15年に総合2位に入った経験ももつ。

「今回のラリーカムイですが、このエリアの林道は、轍の間に草が生えているところもあるんです。それに乗ってしまうと、どこがどのくらい滑るか分かりません。海外のようなカットラインをとると、完全にクルマが飛んで行ってしまうので注意して走りたいと思います。個人的にポイントになりそうなのは2日目のロングSSですね。あとは天候によって左右される場合もありますね。特に草は濡れると危ないので、そのあたりがどういう影響を与えるか、慎重に見極めたいと思います」



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