WRCチリ:ラトバラ「ノートに2カ所、危険!と書いた」プレ会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCチリ:ラトバラ「ノートに2カ所、危険!と書いた」プレ会見

©Toyota Gazoo Racing WRC

WRCチリのシェイクダウン後に行われたプレイベントカンファレンスの内容(抜粋)。白紙からペースノートを作成しなくてはならない、シリーズ初開催のチリ戦。スムースな路面が多い一方で、ラトバラはブラインドクレストに警戒を見せ、ノートにコーションを表記するポイントが2カ所あったことを明かした。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
セバスチャン・オジエ=SO(シトロエン・トタルWRT)
アンドレアス・ミケルセン=AM(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
ヤリ‐マティ・ラトバラ=JML(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)
テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)

Q:セバスチャン・オジエ、チリは全く新しい国の新しいイベント。第一印象は。
SO:ガッカリはしていないよ。美しい道だと聞いていたし、レッキの時点では素晴らしいラリー、そんな感じだ。スムースな道でリズムに乗れて、高速のセクションもある。他のラリーと比べるべきではない。どのイベントもそれぞれにDNAや性格があるからね。走るのが楽しみだ。

Citroen


Q:このイベントは、多くのグラベルイベントと比較されてきたが、チリ独特の要素は何だと思うか。
SO:とにかくチャレンジングだ。2日間のレッキは天気が悪く霧も出たので、さらに難しくなった場所もある。このタイプの試練は自分は好きだ。レッキの2日間、自分たちはベストを尽くした。いい仕事ができたかどうかは、これから分かる。週末が楽しみだ。

Q:アルゼンチンではトラクションとフィーリングに苦戦していたが、選手権争いの面では高ポイントを獲得した。今日のシェイクダウンでのマシンのフィーリングはどうか。“パフォーマンス面”では、アルゼンチンとは違う展開になる感触はあるか。
SO:アルゼンチンでは、自分たちが持っている速さのベストを尽くした。20ポイントを獲得したことで、結果的にはいい週末になった。マシンには大きな変更を行った。前戦とはセッティングも違うが、第一印象はいい。シェイクダウンでもいいフィーリングだった。週末もこの流れを維持して、トップ争いをしたい。基本的には、シャシーとサスペンションのセッティングを変更した。午前は、ドライビングはかなり違っていた。タイムがよかったこともうれしいね。

Q:アンドレアス・ミケルセン、アルゼンチンでは素晴らしいパフォーマンスを披露してポディウムに上がった。チリでも同じレベルのペースを安定して見せてもらえるのだろうか。
AM:アルゼンチンの勢いを今回も出したいと思っているよ。金曜日は重要になるが、シェイクダウンでのフィーリングはよかった。最初の走行はトリッキーだったので変更を行った。ペースをつかみ、どんどん速くなった。金曜日の1回目はタフになると思う。クレストが多いので、ノートは精密でなくてはならない。レッキの時は霧が出ていたからね。土曜日が大変になってしまうから、金曜日を悪い内容にはしたくない。

Hyundai Motorsport GmbH


Q:時には雲が低く立ちこめる中で、全く新しいペースノートを作るのはどれだけ大変だったか。(コ・ドライバーの)アンデルスのために、コーヒーを入れてあげたか。
AM:アンデルスはコーヒーは好きじゃないんだ。ステージを走っている時はかなり揺れたので、コ・ドライバーはやることが山積みだよ。

Q:ヤリ‐マティ・ラトバラ、最も多くFIA WRC戦に参戦しているドライバー(チリを含めて201戦)の君は、コメントも分かりやすい。このイベントをどのように表現するか。
JML:金曜日の最初のステージは、自分はポルトガルを思い起こさせる。2本目はニュージーランド、3本目はニュージーランドとウェールズのミックスだ。土曜日は、ドライコンディションのGBのようで、オープンなステージはオーストラリアのよう。キルダーフォレストのようなところもある。それから日曜日は、フィンランドとウェールズ。いろんな国の感じがあるが、ここの自然は美しいよ! みんな、ここの道は好きだと思う。ラフではないし、地盤もしっかりしているので、ドライビングに集中できるしマシンや衝撃を気にする必要がない。純粋にラリーの戦いができるんだ! ブラインドクレストもある。特に日曜日だね。かなり厄介だ。そこに来ると何も見えず、その後に道が現れるのでブレーキングポイントを判断するのが難しい。自分のペースノートには「危険」とコーションを入れたよ。そんな場所が2カ所あるね!

Q:今年は、ペースを見せていながらまだポディウムに上がっていない。シーズンのここまでを、どのように分析するか。
JML:基本的には、マシンのパフォーマンスも速さも出ている。長年、選手権を戦っている中で、滑り出しが悪いラリーが数戦あると望みは高くなるし、最初の2戦が予定通りにいかないと厳しいシーズンに直面することになる。モチベーションも下がる。コルシカとメキシコは、フィーリングが悪かった。何かをしなくてはならないが、考える時間の方が多かった。アルゼンチンで調子を取り戻したのでうれしかったね。考えすぎなんだ。若い時は、序盤に悪いラリーが2戦続いても問題ない。でも、何シーズンも走ってきていると、2回の悪いラリーは選手権争いではマズイことになると分かっている。ターゲットは選手権を制することだし、その希望が薄れてしまうと自分のモチベーションを上げるのが難しくなる。今は、とにかく前に進むだけだ。

Q:テーム・スニネン、今回も南米戦だが、今回は新規イベント。2戦の間は南米に留まっていたが、チリへの旅はどうだったか。
TS:ここでは、いいペースを見せたいね。雰囲気はアルゼンチンとは違うし、テクニカルで高速のステージを自分は楽しめる。ここの道は自分にもっと向いている。

M-Sport


Q:新規イベントでは、ペースノートを作るのも大仕事だ。レッキはうまくいったか。
TS:うまく行った手応えがある。霧は大変だった。コーナーに入っても20mしか見えないんだ。ペースノートがうまくできたかどうかは、ラリーが始まったら分かる。ベストを尽くしたよ。アルゼンチンの後は、南米に残った。休暇を取ったのは久しぶりだった。いい時間を過ごせたし、5日間かけてフィンランドと往復するよりも集中力が維持できている。

記者席からの質問
Q:将来のWRCでハイブリッド技術が導入されることについて、ドライバーの考えは。
SO:ハイブリッドは重要だが、その頃は自分はいないかな…。
AM:自分はその頃も走っていたいね。新しい技術開発を取り入れることは重要だし、新しいマニュファクチャラーも参入に興味を持つ。自分たちのモータースポーツは最もスペクタクルだし、マニュファクチャラーにとっては究極な道、スノー、アイスでの人間の試練。遅くなるよりも、新しい技術を採り入れるのは早い方がいい。
JML:年齢を考えると、自分が走っているかどうかは分からないな。1年、ハイブリッドマシンで走ってみたいね。世界は緑化されているし、どのように推移していくのかを見ていかなくてはならない。ラリー競技に取り入れるのは簡単なことではない。完全電子化ではできない。ラリーはサウンドが全て。ハイブリッドシステムは、いいソリューションになると思う。
TS:電気自動車が導入される時には自分も走っていたい。でも、どのように取り入れていくのだろう。ラリーではリエゾンも長いし、次に安全面もある。

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