マーティン・ホームズのWRCプレビュー・トルコ編「オジエ車は旧エアロに戻してテスト」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

マーティン・ホームズのWRCプレビュー・トルコ編「オジエ車は旧エアロに戻してテスト」

©M-Sport

9月13日(木)から16日(日)にかけて、トルコのマルマリスを拠点に開催されるWRC第10戦ラリートルコ。大御所WRCメディア、マーティン・ホームズによるラリー直前のWRCチーム近況をお届けしよう。

シトロエン

チームも既に説明していたように、ドイツ戦でマッズ・オストベルグ車に発生したエンジントラブルは、再発の心配はなさそうだ。ドイツ戦に参戦した他のマシンには、テクニカル面でのトラブルはなかったが、ヘアピンでのストールが2回発生している。トルコ国内でのテストは認められていないため、オストベルグとカリッド・アルカシミはフランスで1日ずつテストを行ったが、プレイベントテストよりも開発を煮詰める目的の方が大きいようだ。トルコで使用するマシンは、フィンランド戦と同じ。テクニカル面での変更はなく全車が同じスペックだが、今回のラリーではセットアップを改良した。

ベルサイユからマルマリスまで車両搬送は、船と陸送で計1週間かかる。今後のドライバーラインナップ決定に関して、チームが最も重要視しているのは、ラリーで勝てるドライバーを見つけることとなっている。

ヒュンダイ

ドイツ戦は、チームにとっては理想的な結果とはならず、ティエリー・ヌービルは選手権リードをわずかに広げたが、マニュファクチャラーズ選手権ではポイント差を詰められている。トリッキーなターマックステージでのマシンのポテンシャルはあったが、さらにパフォーマンス向上が求められる。主だったテクニカルトラブルはなかったが、ヌービルはセットアップ面に問題を抱え、ハンドリングのトラブルにつながっている。ヌービル車のオイル関連のトラブルは1回限りのことで、ステージ間で解決している。

ミケルセンがドライビングスタイルを変更しているのは、マシンでの経験をさらに多く必要としているためと考えられる。使用するマシンはドイツと同じで、パッドンはソルド車をドライブする。今大会での、テクニカル面の変更はない。トルコ戦に向けては、8月に南仏のフォジョンクースで各ドライバーが一日ずつテストを行った。

ドイツからマルマリスへは、陸送とフェリーで5日間かかるという。

今後のドライバーズラインナップに関しては、目標は常にマニュファクチャラーズタイトルとしている。

Mスポーツ・フォード

ドイツ戦では予想外のトラブルはなかったが、エルフィン・エバンスやテーム・スニネンと同スペックのジョルダン・サルデリディス車(新型エアロの装着はなし)は油圧トラブルが発生し、全てのオイルが漏れ落ちた。しかし、メカニック陣は金曜日朝の15分サービスで交換を完了させ、全システムを復活させている。

トルコ向けのテストは、ギリシャの温暖なコンディションの中で、エバンスとセバスチャン・オジエのみ、2日ずつ行った。オジエ車(シャシーNo.7 グッドウッドとサルディニアで使用)は、旧型のエアロに戻している。エバンスとスニネンは、前回使用したマシンを使う。フィンランド同様、オジエは開発したダンパーを使用する。

トルコへの機材搬送については、Mスポーツは英国からマルマリスまで9日間かかる。イタリアのトリエステまでの陸送に3日間、その後トラックをフェリーに積んでチェスメへ向かう。トラックのドライバーは飛行機でトルコに移動し、2日半後にトラックを引き上げる。その後、1日半かけてアスパランのサービスパークに到着する。

2019年の体制については、ラリーと選手権で勝てるドライバー! としている。

トヨタ

ドイツ戦でトラブルが発生したヤリ−マティ・ラトバラ車の調査では、マシンがストップした最終的な原因はギヤボックスの破損だが、最初の問題は電子油圧系だったとしている。バックアップモードでの走行により、メカニカルコンポーネンツに損傷が及び、今回はオートマチックギヤシフトシステムを解除したことでダメージを引き起こした。

ラリードイツではエンジンのドライバビリティが向上したことで、パフォーマンスにいい形での影響を与え、チームとドライバーはアップグレードに大満足しているようだ。ターマック用では、ドライバーは自分の好みや予想される路面コンディションによって、リヤに50%と72%という2種類の公認トルクスプリットを選ぶことができるが、タナクのみ72%を選んだ。

トルコ戦に向けては、全ドライバーがポルトガルでテストを行った。全員、サルディニアと同じマシンを使用するが、メキシコで発生した酷暑でのオーバーヒート問題を解消することを目指して広範囲に渡る変更が行われた。この中には、新しいサイズのラジエターやファン、ボンネット下のダクトなどが含まれている。フィンランドのプーポラからマルマリスへの機材移送は、7日間。

チームの運営にも変更があり、本社機能と開発作業は、フィンランドのプーポラで継続、マシンのサービスとリビルト作業は、エストニアのタリン空港近郊のピートリで行われるようになっている。
(Martin Holmes)



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