MHのWorld Rally News:フィンランド前哨戦にWRCドライバーがトレーニング参戦 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

MHのWorld Rally News:フィンランド前哨戦にWRCドライバーがトレーニング参戦

©Martin Holmes Rallying

来週は、WRCフィンランドの前哨戦と目されるイベントが2つ開催される。バルト海横断ナショナル選手権のラリーエストニアと、同じ週末にフィンランドで行われるオートグリムラリーだ。

ラリーエストニアは、バルト海周辺で人気を高めているイベントで、オテパアとタルトゥ間を走行。今回はクレイグ・ブリーン、オィット・タナック、ヘイデン・パッドンがエントリーしている。

オートグリムラリーは、フィンランドのタンペレを拠点とし、1000湖ラリー時代に使用されたステージも走行する。どちらのイベントも、WRCフィンランドで使われる伝統的なステージよりも速度域が高く起伏が少ないが、WRC戦に向けてのいいトレーニングとなる。WRC参戦組からは、オーレ・クリスチャン・ベイビー、日本の勝田貴元と新井大輝、デニス・ラドストローム、ジャン‐バプタイズ・フランチェスキ、エンリコ・オルドラティがエントリーしている。昨年のこのイベントでは、ティエリー・ヌービルが優勝を飾っている。


FIA中東ラリー選手権チャピオン、ナッサー・アル‐アティヤが、オールターマックのラリー・オブ・レバノンを2位でフィニッシュ。優勝はロジャー・フェハリだったが、アル‐アティヤは選手権リードを広げている。選手権ライバルのボイテック・シュタッフは5位だった。


フランス選手権ラリーデュルエルグは、シュコダ・ファビアR5同士が激戦。最終1本前のSSで、カンタン・ジルベールとピエール・ロシュは0.1秒という僅差。するとジルベールが、それを2.9秒に広げてフィニッシュした。フランスチャンピオンのヨアン・ボナートは、イベント前のパルクフェルメでまさかのエンジンストップを喫している。


イタリア中部で行われたラリーカセンティーノもドラマチックな幕切れとなった。ラリーリーダーのルカ・ロセッティが最終ステージでリタイアし、ファビアR5のアレッサンドロ・レに勝利を譲っている。海外からのゲスト参戦組では、英国のクリス・イングラム(4WDマシンでの初ターマックラリー)が8位、レイズ・イエーツがパンクを喫して15位、フィンランドのエミル・リンドホルムが10位だった。


三菱ランサーエボリューションX R4のドライバー、カール・ツンドが、ケニアのエルドレットで開催された国内選手権KMSCラリーで3連勝を飾った。


メキシコのリカルド・トリビーノとスペイン人コ・ドライバーのマルク・マルティが、先週カナダで開催されたFIA NACAM(北中米・メキシコ)選手権ラリー・バイエ・デ・シャレーで総合2位でのフィニッシュを果たし、選手権でのリードを広げた。今年は、全5戦中の3戦がメキシコで開催されるが、次戦はベネズエラで行われる。

Marc Marti PR


FIA指定の単独サプライヤーとしてR4キットを開発中のフランス拠点のオレカが、このプロジェクトの公式公認を4月1日に受けていたことを伝えた。FIA公認を受けるコンバートキットは、800もの部品で構成されており、コンペティターが選んだあらゆる小型量産車に装着できるよう設計されており、アルゼンチンのマキシカーと類似している。キットの価格は10万8000ユーロ(税抜き、約1400万円)の予定。R4キットのランニングコストは、R5カーの半分程度になるとしている。実戦で使用される最初のR4キットは、ルノー・クリオ、トヨタ・エティオス、ヒュンダイi20、ルーマニアのメーカー、ダチアのモデルになると見られている。


ポルトガルチャンピオンのカルロス・ビエイラは、ビドレイロラリーでのアクシデントで負傷していたが、集中治療室からは解放されたようだ。ヒュンダイ・ポルトガルから参戦するビエイラは、一ヶ月前に深刻な怪我を負い、回復に努めていた。
(Martin Holmes)



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