新井敏弘が新型WRX STIに緊急試乗、今季中の全日本ラリー投入も宣言 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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新井敏弘が新型WRX STIに緊急試乗、今季中の全日本ラリー投入も宣言

©Naoki Kobayashi

7月12日、静岡県伊豆市のサイクルスポーツセンターにて、大幅改良された「WRX STI」のメディア向け試乗会が開催された。

WRX STIの大幅改良モデルは6月20日に発売されたばかり。今回の改良では、新電子制御マルチモードDCCDの採用による車両のハンドリング性能向上や、新開発brembo製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ、新開発19インチアルミホイール&タイヤの採用によるコーナリングの限界性能向上を図っている。

今回は、全日本ラリー選手権でSUBARU WRX STIに乗る“世界のトシアライ”こと新井敏弘選手のインプレッションをお届けしよう。

Naoki Kobayashi

──新型WRX STIは顔つきがだいぶ変わりました
新型のほうがかっこいいね。新型のバンパーはフロントグリルで9%、下側のグリルで23%、開口部が広くなって、その分、冷却効率が上がっている。空気抵抗が大きくなるから最高速は255km/hから250km/hに下がっているけど、日本ではそこまでの速度域で走れるところはないからね。

──黄色いブレーキキャリパーが目立ちます
筑波サーキットを30分間連続で走ってもフェードしないだけの容量があるという話。18インチホイールも入るので、全日本でも地方選手権のラリーでもそのまま使える。レカロシートも万人向けに少し幅が広がっているけど、ホールド性はかなりいい。サーキット走行をするにはこのままで十分。素のままでサーキットに持っていって走れる感じになっている。

──と聞くとスパルタンな気がしますが
いや、サスペンションはセッティングの懐が広くなって乗りやすくなっている。ブレーキがフェードした、オーバーヒートしたといった、機械的な部分でのエクスキューズをしなくてすむので、今からサーキットデビューする人には、このクルマを素のままで走り込んでみて、それから考えればいい。ブレーキもフェードしない、シートもノーマルでOK、バンパー開口部が広くなりオーバーヒートもしなくなっている。買いのクルマなんじゃないかな。

──ハンドリングはどうですか
前モデルよりも全体的に足がよく動くようになって、リヤで旋回できるようなセッティングになったね。新しいDCCDの制御でリヤ寄りのトルク配分になっていて、リヤをすこし柔らかめにして接地性を高めながら、リヤでステアさせることができるようなセッティングになっている。合わせてフロントも少し柔らかめになっていて、ハンドルを切るとスッとフロントが入っていく。以前よりもすごく懐が深くなっていてFRっぽく動かせるイメージ。

──競技ベースとして考えると
ターマックではFRっぽく動かせるので、4駆のネガな部分、ハンドルを切って曲がるのを待っているような時間はなくなるかなと。4駆の場合はアクセルを踏んでアンダーステアが出ないスイートスポットが狭くなりがちだけど、新型ではそこが広くなっているので、万人向けに乗りやすくなっている。ミニサーキットのラップタイムも速いと思うよ。

──ずばり、全日本ラリー選手権には新型をいつ投入しますか
はっきりとは分からないけど、早ければラリー北海道からというのも視野に入れている。遅くてもハイランドマスターズから投入したいと思っているよ。

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