「モータースポーツ活動と商品 そのふたつを両輪として成立させたい」トヨタWRC緊急インタビュー特別編 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

「モータースポーツ活動と商品 そのふたつを両輪として成立させたい」トヨタWRC緊急インタビュー特別編

 

2月2日(木)に開催されたTOYOTA GAZOO RacingプレスカンファレンスでMCとともに登壇したTOYOTA GAZOO Racing Factoryモータースポーツマーケティング部の北澤重久部長。トヨタ自動車のWRC担当としてラリーモンテカルロに赴き、その現状をつぶさに見てきた人物だ。競技車両の知見を量産車両へフィードバックする仕組みの構築を目指すTOYOTA GAZOO Racing Factoryの一員として、現地でのチームについて、マーケティング的な立場から評価をしてもらった。

──開幕戦ラリーモンテカルロが終わって少し経ちますが、社内外での反響はいかがでしたか。

「やはり大きかったですね。WRCの魅力も含めてメディアの皆さんにも大きく取り上げていただきましたし、社内でも反響はありました。普段はあまりラリーの話をしないような人からも声をかけてもらいました。

社長の豊田(章男)がTGRラリーチャレンジに出る時などによく言うんです。『18年ぶりとはいえ、ラリー界にとってトヨタは新参者』だと。WRCから離れている間、トヨタはラリーカーのベースになるようなクルマも出せていなかったですし、その間日本のラリーの人気は三菱さんやスバルさんが支えてくれていました。ですから、我々がWRCに出ることでラリーを愛してきた人たちに何か恩返しをしたいという思いは強かったのです。今回の参戦をきっかけにラリーが盛り上がる、世に知られるというのはうれしいですね」

──TGRラリーチャレンジプログラムに参加している日本人選手にトヨタのWRカーをドライブしてほしいと願う日本のファンも多いと思います。

「私もその姿は見たいですね。勝田貴元選手、新井大輝選手、足立さやか選手の3人は先日、開幕戦を終えましたが、3人ともきっちり走り切ってくれました。昨年は走り切れないことも多かったですが、自分の気持ちを抑えて、マージンをもってコントロールして走るということをコーチからも言われていましたし、そういうことが徐々にできてきているのではないかなと思います。今は走り切って経験を積むことが大切だと思っています」

──第2戦スウェーデン、第3戦メキシコとWRCは続いていきますが、今後のプランはありますか。

「モンテカルロではゲスト用のホスピタリティに加え、お客様に自由に入っていただいてサービスを見学したり楽しんでいただくためのスペースを設けました。これはお客様に楽しんでいただきたいという思いから、チームと協力して実現したものです。その中身をもっと充実させていきたいと思っています。今はまだゲームができるくらいですから、中に入ってもっと楽しんでもらえるようにしていきたいですね。

また、ラリーモンテカルロではまだ、我々のグッズなどを十分に用意し切れていませんでした。それでも、沿道でTOYOTA GAZOO Racingの旗を振ってくださったりしていたのはうれしかったですね。皆さんにお配りするものや、一部販売するものもあるかもしれませんが、今後はグッズなども充実させていきたいですね」

──ジュネーブで発表されるヤリスのハイパフォーマンスモデルのように、量産車とのコラボレーションなども加速するのでしょうか。

「はい。我々TOYOTA GAZOO Racing Factoryとしては、関連する商品もしっかり出していきたいと思っています。ラリーもレースもやって、そこで培われた技術や技能……そうしたものを、走りの楽しさを味わえるようなクルマ作りにフィードバックして、“TOYOTA GAZOO Racingって格好いいね”とか“応援したいね”という気持ちを持ってもらえるよう努力したいですね。

そのためには、もちろん勝つこともそうですし、この活動をどう周囲に伝えていくかが重要です。以前の豊田の言葉で言えば、『景気に左右されることなく、モータースポーツは活動自体が“もっといいクルマづくり”につながっていくものだから、自動車会社としてはやっていかなくてはならない』。そのことと、商品をお客様に提供することが両輪として事業が成り立っていく姿を完成させたいということですね。まだまだの部分は多いのですが、そういう思いです。

WRCでの活躍が後押しになって、『ヴィッツ格好いいじゃん』と思ってもらえればいいですね。ヨーロッパのマーケティングでも“TOYOTA GAZOO Racing”をうまく活かして周囲に伝えることで、トヨタのクルマづくりに対する姿勢も理解してもらえるのではないかと思います。今後もご期待していただければと思います」



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