全日本ラリー唐津:勝田が9年連続優勝の新記録 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー唐津:勝田が9年連続優勝の新記録

 

2014年のJAF全日本ラリー選手権第1戦「ツール・ド・九州2014in唐津」が佐賀県唐津市を中心に開催された。比較的短い距離のSSが連続するが、10.54kmのロングステージが用意され、このSSで誰が主導権を握るかに注目が集まった。

11日(金)は開幕戦の恒例行事である唐津神社での安全祈願、神主による祈祷ののち、各車鳥居をくぐってのセレモニアルスタートでラリーは幕を開けた。翌12日(土)からは本格的な競技がスタート。デイ1は10区間、デイ2は6区間が設定された。観戦エリアがあるギャラリーステージは、土曜日と日曜日の両方に設けられた。

今年の注目は、新たに追加されたRPN車両によるJN4、JN2というふたつのクラスだ。1600ccまでの車両で上下に分かれ、ターマックラリーではラジアルタイヤを使用するという、よりノーマル車両に近い規定のマシンでの戦い。JN4クラス、JN2クラスともに5台ずつのエントリーを集めて、2014年開幕戦で選手権が初めて成立した。

JN6クラス(旧JN4クラス)は、SS3までを終えて唐津8連勝中の勝田範彦(スバルWRX STI)がトップに立つが、午後のステージでは波に乗れず、SS7で久々の全日本フル参戦となる新井敏弘(スバルWRX STI)に首位の座を明けわたす。初日を終えて首位は新井、2番手に奴田原文雄(三菱ランサーエボリューションX)、3番手に勝田というオーダー。3人の差はわずか2.6秒という接戦だ。しかし明けた日曜日は朝から雨模様。最初のステージでは新井がリードを拡げるものの、SS13で痛恨のスピン。勝田、奴田原が浮上したが、勝田がそのまま首位を守り、唐津9連勝の偉業を成し遂げた。

JN5クラス(旧JN3クラス)は、序盤からホンダS2000を駆る地元の筒井克彦がリードを拡げるが、SS9でクラッシュし戦線離脱。代わってトップに立った山口清司(トヨタ・カローラレビン)、2番手にロータス・エキシージの松本琢史、3番手にベテラン石田雅之(トヨタ86)が付ける。明けた2日目も山口がリードを守り今季1勝目。2位に石田、3位には2日目を最速で駆け抜けた鎌田卓麻が入賞した。

新設のJN4クラスはベテラン平塚忠博と、若手の竹内源樹のスバルBRZ対決。デイ1は平塚がトップで折り返すが、その差はわずか8秒。そしてデイ2に入ると竹内が快走を披露し、1.6秒差で自身初となる全日本選手権での勝利を、新設のJN4クラスで飾った。

JN3クラス(旧JN2クラス)は天野智之(トヨタ・ヴィッツRS G’s)が1本目のSSで2位の岡田孝一(マツダ・デミオ)に26秒差を付ける快走。2日間を通して圧倒的な速さで開幕戦を制した。2位に岡田、3位に高橋孝介(スズキ・スイフト)が入った。

もうひとつの新設クラスであるJN2クラスには、スズキ・スイフトスポーツ、トヨタ・ヴィッツ、マツダ・デミオが登場。こちらは田中伸幸(スズキ・スイフトスポーツ)と高橋悟志(トヨタ・ヴィッツ)がシーソーゲームを展開したが、初日にリードを奪った田中がその差を広げ、クラス初勝利を獲得した。

JN1クラスは、2台のマツダRX-8が後続をリードする展開。初日を終えた段階で中村晃規が鷲尾俊一に対し、1分30秒以上の差を築く好走。中村が2日目も快走を披露し勝利を挙げた。

■全日本ラリー選手権 第1戦唐津ウイナー
JN6 勝田範彦/足立さやか ラック名古屋スバルDLWRXSTI 59’09″7(総合1位)
JN5 山口清司/島津雅彦 エナペタルADVAN久與レビン 1:03’04″3(総合12位)
JN3 天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・ラック・DLヴィッツG’s 1:03’43″1(総合16位)
JN1 中村晃規/古川智崇 DL・KYB・NETracingRX-8 1:04’31″5(総合20位)
JN4 竹内源樹/安東貞敏 CUSCO ADVAN BRZ 1:05’57″3(総合24位)
JN2 田中伸幸/藤田めぐみ 加勢eレーシングYHクスコWMスイフト 1:07’55″2(総合29位)



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