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オーストラリアラリー選手権(ARC)第2戦フォレストラリーが5月23日〜25日に西オーストラリア州で開催され、ニュージーランドのヘイデン・パッドン(ヒョンデi20Nラリー2)がARCイベントで初優勝を飾った。
24日のヒート1で勝利を飾ると、25日に行われた6SSでも、昨年チャンピオンのハリー・ベイツ(トヨタGRヤリス・ラリー2)に5.4秒差をつけて勝利。イベントでの総合優勝を飾った。
ベイツは2位、3位には初めてARCに参戦してヒート2を3位でフィニッシュしたスウェーデンのトム・クリステンソン(シュコダ・ファビアR5)が入った。クリステンソンは、選手権リーダーのルイス・ベイツ(GRヤリス・ラリー2)と総合順位を決めるポイントでは同率だったが、週末を通しての積算タイムでルイスを上まわった。
25日のヒート2は、前日を2位でフィニッシュし、この日も2位につけていたスコット・ペダー(シュコダ・ファビアRSラリー2)がこの日最初のループであわやラリーが中止になるかと思うようなクラッシュを喫する波乱の展開に。ペダーはマシンを修復して残り3ステージを走り切り、この大会での優勝と選手権首位の浮上への望みは断たれた。その後、優勝争いはパッドン、ハリー、クリステンソンが三つ巴の戦いとなったが、最終パワーステージでパッドンがふたりを抑え切った。
「この週末は、実は思いどおりの展開ではなかったかもしれない」とパッドンは振り返る。
「昨日も今日も、午前のループは苦戦したが、両日とも午後はフィーリングがすごく良くなった。正直、今のようなバトルはすごく好きだ。昨日はスコットと、今日はハリーと、最後のステージまでプッシュしなくてはならなかった。これもラリーのひとつで、こうした側面をすごく楽しめている」
「優勝争いができた時は、満足感がより高まる。ERCの、どのステージでもプッシュしなくてはならなかったようなフィーリングと似ている。日曜日の午前は、かなりタイムをロスした。あのままならスコットが勝っていたかもしれないけど、残念ながらクラッシュを喫してしまった。午後は、別のラリーのようで、ここのコンディションでもマシンがいい動きをしてくれたので、プッシュしやすかった」
一方、現チャンピオンのハリーは、ヒート1でマシントラブルに見舞われ、1分のタイムペナルティを受け4位に終わったことが響き、この週末は2位となった。日曜日のヒート2ではWRC優勝経験もあるパッドンと激戦を演じ、ファンを沸かせた。
ハリーは「イベントでの優勝はできなかったが、日曜日は自分の中でもベストに入る走りだったと思う。ERCチャンピオンに続いての2位は、かなりクール。オーストラリアの走りを披露することができて誇らしく思うし、日曜日はヒート優勝も目前だったので、この先につながる結果だと思う」とコメント。
一方のルイスは「選手権ポイントも獲得できたから、まずまずハッピー。パワーステージがバタバタしてしまい、ここでのポイントを逃したのは悔しいけれどね」と週末を振り返った。
ARC第2戦フォレストラリー最終結果
ヒート1
1 H.パッドン(ヒョンデi20Nラリー2) 58:25.5
2 S.ペダー(シュコダ・ファビアRSラリー2) +12.3
3 L.ベイツ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +1:20.6
ヒート2
1 H.パッドン(ヒョンデi20Nラリー2) 46:47.7
2 H.ベイツ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +5.4
2 T.クリステンソン(シュコダ・ファビアR5) +6.7
総合順位(ヒート1/ヒート2)
1 H.パッドン(ヒョンデi20Nラリー2) 100(50/50)
2 H.ベイツ(トヨタGRヤリス・ラリー2) 68(28/40)
3 T.クリステンソン(シュコダ・ファビアR5) 66(31/35)
= L.ベイツ(トヨタGRヤリス・ラリー2) 66(35/31)