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5月18日にフィニッシュを迎えたWRC第5戦ラリーポルトガル(グラベル)、WRC2部門はトヨタGRヤリス・ラリー2のオリバー・ソルベルグが50秒以上の大差をつけて今季2勝目をマークした。
昨年のWRCポルトガルでは、リードしていながら転倒と厳しい結果に終わっていたソルベルグ。しかし、今年は序盤から圧倒的な強さを披露した。本格的なステージが始まった金曜日最初のSS2で首位に立つと、その後は一度もその座を譲らず、50秒のリードを築いて迎えた最終日もステージウインを3本奪取。最終的に、2位に入った選手権リーダーのヨアン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)との差を51.8秒に広げてフィニッシュラインを越えた。
「本当に長かったが楽しめた週末だったし、ここのファンは信じられないほどの応援をしてくれた」とソルベルグはフィニッシュでラリーを振り返った。
「こんなにたくさんの人が集まっているのを見たのは、人生で初めて。クルマの中にいても、エネルギーを感じることができたよ。チームには、心から感謝している。マシンは週末をとおして、素晴らしい動きをしてくれた。グラベルで適切な戦いができるようラリー前にたくさん努力をしたことが、報われた」
今季のWRC2は最大7戦をノミネートして、うちベスト6戦分のポイントを計上する。ソルベルグとロッセルは、いずれもここまで3戦を消化しているが、ソルベルグはこれでポイントランキングトップのロッセルとの差を7ポイントに詰めた。
最終日は、ロッセルと僅差を2位争いを展開していたガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)が、SS20でブレーキペダルが緩くなったことに加えスペアを2本積んだことでバランスが取れていないことを訴え、タイムロス。最終的にロッセルが、グリーンスミスに16.4秒差をつけて2位の座を獲得した。元WRC3チャンピオンのルーペ・コルホネン(GRヤリス・ラリー2)は、ここまでのWRC2での自己ベストとなる部門4位でフィニッシュ。同じくGRヤリス・ラリー2を駆る5位フィニッシュのヤン・ソランスには、1分6秒7の大差をつけた。
コルホネンは、WRC2チャレンジャーではトップフィニッシュ。WRCマスターズは、地元ポルトガルのペドロ・メイレレス(ファビアRSラリー2)が優勝を飾った。
WRCポルトガル WRC2部門最終結果
1 O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2) 3:57:51.0
2 Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +51.8
3 G.グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) +1:08.2
4 R.コルホネン(トヨタGRヤリス・ラリー2) +2:04.7
5 J.ソランス(トヨタGRヤリス・ラリー2) +3:11.4
6 R.ダプラ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:41.1
7 P-L.ルーベ(フォード・フィエスタ・ラリー2) +4:07.3
8 M.ヘイッキラ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +4:13.7
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15 小暮ひかる(トヨタGRヤリス・ラリー2) +11:51.8
23 山本雄紀(トヨタGRヤリス・ラリー2) +29:56.6