ジュニアERC参戦のマックス・マクレー、マシンは祖父ジミーと同じオペル – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ジュニアERC参戦のマックス・マクレー、マシンは祖父ジミーと同じオペル

©Racing Factory

今季、ジュニアERCでタイトルを目指すことになったマックス・マクレー。マシンは、40年以上も前に祖父であるジミーがドライブしたのと同じ、オペルを駆ることになった。

ジミーは1982年のERCにオペル・アスコナ400で4勝を収め、シリーズ2位に入っている。その孫に当たる18歳のマックスは、初めて挑むジュニアERC参戦にポルトガルの名門ワークショップ、レーシング・ファクトリーが走らせるコルサ・ラリー4で挑む。

「おじいちゃんは、オペル・アスコナ400の代名詞のような存在」と語るマックスは、APRCにも参戦経験のあるアリスターを父に持ち、WRCチャンピオン、コリンの甥に当たる。
「ジミーは大活躍を収め、1982年はERCタイトル目前にまで迫ったので、彼にとって大きな存在であったブランドで参戦できることになり、本当にうれしい」

2022年はローレン・ペリエがコルサ・ラリー4でジュニアERCタイトルを獲得している。生まれ育ったオーストラリア以外の国で初めて選手権を戦うマックスは、タイトル獲りのために血筋のいいマシンを選んだようだ。

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「オペルについては、たくさん聞いている」と語るマックスは、西オーストラリアのパースから、自身の誕生地でマクレー家の地元であるスコットランド・ラナークに拠点を移す。
「マシンは見た目がシックだし、本当に速い。ラリー4の戦いが接戦であるのは承知しているが、コルサは前に進んでいくためのマシンだと信じている。レーシング・ファクトリーも、リザルトにつながるためのマシンを提供してくれるチームだと信頼しているよ」

裕福な実業家でジェントルマン・ラリードライバーでもあるアロイジオ・モンテイロが所有するレーシング・ファクトリーは、ポルトが拠点。2020年と2022年にアルミンド・アラウジョをポルトガル選手権王者に導いている。今季はERCタイトルを戦うミッコ・ヘイッキラのマシンもプリペアしており、ヘイッキラは開幕戦ファフェでは最終ステージパンクによりタイヤ交換を余儀なくされるまで首位を争っていた。

「今年からマックスが加わることで、さらに誇りと責任を感じている」とモンテイロ。
「マクレーという名前には大きな期待がかかることは承知しているが、2023年に思い描く結果を達成するために、競争力と信頼性を維持し続けることに焦点を合わせなくてはならない。我々の体制に自信を感じてくれているマクレー家のみなさんに感謝したいし、この関係がこの先も長く続くことを願っている」

今季のジュニアERCは6戦で構成され、初戦は5月19〜21日に開催される高速グラベル、ラリーポーランドとなる。

「きっと洗礼を浴びることになるだろうね」とマックス。
「オーストラリアからやってきて、いきなりヨーロッパ屈指の高速グラベルラリーに挑むんだ。それに、2戦目のラトビアも高速だと理解している。無茶なチャレンジになるかもしれないが、とにかくスタートを迎えたい」

スコットランドに拠点を移しての挑戦に臨むマックス。この決断は、ジュニアERCで成功を収めるための後押しになると考えている。
「自分はオーストラリアやオーストラリアのラリーが大好き。でも、この競技でキャリアを積もうと思ったらヨーロッパがいいと思うし、自分はその決意を持っている」とマックス。
「ラナークに戻るのはうれしいよ。親戚も、ラリー仲間もいるからね。でも、待ち切れないのは、レーシング・ファクトリーのみんなに会うことと、もちろん初めてコルサをドライブすることだ。チームとはたくさん話し合いを行った。アロイジオやミゲール(リベイロ、チーム代表)には感謝してもし切れない。チームは、ラリー4での参戦について熟知している。同時に、その上のレベルのことも莫大な知識を持ち合わせている。本当に素晴らしい機会だ」

マックスは、4月下旬にポルトガルで、コルサ・ラリー4のテストを行う予定にしている。
(Graham Lister)



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