オジエ「パワフルなエンジンがスタート順の不利を打ち消してくれる」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

オジエ「パワフルなエンジンがスタート順の不利を打ち消してくれる」

 

今季のWRC最初のグラベル戦となるラリーメキシコ。ヨーロッパから遠く離れた北米での遠征戦となる他、選手権屈指の高地イベントとしても厳しい試練が待つイベントだ。

ヨーロッパ戦でのステージ最高地点は、モンテカルロの1608mだが、ラリーメキシコに設定されるステージで最も標高の低い地点でも1800m。最高地点では2752mにまで到達する。

高地では空気が薄くなるため、ヨーロッパでは318馬力を発生するエンジンにも大きな影響を与える。1.6リットルターボエンジンは、規定により33mのリストリクター装着が義務づけられるが、薄い空気の中では、ターボは同じパワーを発生するためにはより負荷がかかる。コンポーネントを酷使しすぎないために、エンジニアは演じんコントロールのユニットを調整して対応しなくてはならない。それでも、メキシコで発生できるパワーは、パワー発生に理想的な環境のスウェーデン戦よりも30%ダウンするという。「しかし空気抵抗がないために、エンジンスピードは高まる」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのエンジン開発チーフ、ドナタス・ウィチェルハウスは当たる。「安定感を維持しながらパフォーマンスの低下を最低限に抑えるために、ここ何年もメキシコ用のシミュレーションを幾度となく繰り返してきた」

この過酷な空気環境の中、選手権リーダーが開幕2日間で担う先頭走行者として、セバスチャン・オジエは砂利を掃かなくてはならないという不利も負う。

「開幕2戦で勝ったことでとても自信が高まっている」とオジエ。
「スウェーデンでのミケルセンやヌービルとの三つ巴のような激戦を制したことで、さらにその自信は高まった。メキシコでは、この2年間、僕がどれほどこのイベントで強いかを見せてきた。ポロR WRCも、メキシコの高地で空気の薄い環境にも見事に対応してきたかを分かってもらえていると思う。僕らのパワフルなエンジンで、先頭スタートの不利も相殺できる」

一方、スウェーデンでは序盤にコースアウトし、パワーステージでもポイント獲得に失敗したために、その後リタイアすることで対応したヤリマティ・ラトバラは、選手権4位としてこのラリーに臨む。
「スタート順としては理想的だから、メキシコを楽しみにしている」とラトバラ。
「走行順は、グラベル戦のメキシコではとても重要だ。ここでは、選手権上位との差を詰めることを目指す。スウェーデンではポイントを逃したが、ラリーというスポーツではこんなこともあるし、起きてしまったものはどうしようもない。今は前を向いて、状況をできるだけいい方向に変えていくしかない。過去を振り返っても、世界チャンピオンというのはほぼすべてのイベントでポイントを獲得している。その点では、僕もこれ以上ミスを重ねることはできない」

スウェーデンではWRC初勝利を目前にしながら、劇的な敗北を喫したアンドレアス・ミケルセン。「たくさんの人が、僕がスウェーデンで勝利を逃したことを語っている」とコメント。
「正直、僕はもうずいぶん前にそのことを振り切っている。もちろん、初勝利が手に届くところにあっただけに残念だったことは間違いないけど、ポジティブにとらえたいし、自信を持ってメキシコに臨みたい。今はセブやヤリマティと張り合える力がついてきている。僕にとって重要なことだし、メキシコでは誰の蔭にも隠れない。スウェーデンで3位に入ったことで、いい形で刺激になった。メキシコでは走行順も3番だから、それほど砂利を掃かなくても済むしね」

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