英国のMEMがプロトン・アイリスR5マシンを製作、2018年にAPRC参戦へ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

英国のMEMがプロトン・アイリスR5マシンを製作、2018年にAPRC参戦へ

©MEM

英国を拠点とするMEMが、プロトン・アイリスでR5マシンを製作することを発表した。2018年から、APRCへ参戦復帰する他、WRC2への参戦も視野に入れる。

MEMはプロトンとの関係が長く、プロトン・サトリアネオS2000ではAPRCタイトルも獲得している。
「プロトンは、ラリー活動については、慎重に検討する時もあるが、自社製品のプロモーション活動として最適な場と理解している」とMEMのボス、クリス・メローズはコメント。
「アイリスは、Bセグメントの4ドアマシン。サトリアネオよりも車長は短いがホイールベースが長く、コーナリングの安定性が高い。その他、サスペンションポイントの位置など、あらゆる点を考慮しても、ラリーのベース車両として完璧だ。フロントエリアには、ラジエターのスペースを広く取っており、インタークーリングも非常にいい」

MEMは今回、ショーカーの写真を公開しているが、R5マシンは現在製作中。当初、7月の終わりにテストを開始する予定にしていたが、急きょ、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(6月29日‐7月2日)へマシンを参加させることになったため、このイベントで走行を披露するべく、現在は突貫工事で作業を進めている。グッドウッドでは、2016年から英国でラリー参戦を開始した自身の息子、オリバー・メローズ(21歳)がステアリングを握る予定だ。

MEM

アイリスR5には、プロトン・インスピラ(=三菱ランサー)に搭載されている4B11エンジンを、1600ccにダウンサイズして搭載する。
「アイリスR5については、あらゆる点においてベストになるようなマシンに仕上げたいと考えている。そのため、エンジン、サスペンション、トランスミッション、電子系、すべてにおいて適切なコンポーネンツを揃えられたと自負している。美味しい寿司を作るためには、すべての素材が新鮮で活きが良くなくてはならないのと同じだ」

「グッドウッドに向けてのテストは、数週間のうちに行いたいと思っているが、これはあくまでショーのための走行確認程度。本格的な開発テストは、グッドウッドのイベントが終わった後、グラベルから開始する。ドライバーについては、オリバーは全てのテストに参加して、今後のスキルにつながるための経験も積ませたいと思っている。その他のドライバーについては、今は話せることはないが、ビッグニュースになると思うよ」と期待が高まるようなラインナップを示唆した。

「ホモロゲーション公認は2018年1月の取得を目指している。2018年の参戦シリーズについては、プロトンがマレーシア拠点なので、もちろんAPRCに参戦する方向で動いている。その他、WRC2にも参戦して、マシンがどれだけコンペティティブに戦えるかを見たいと思っている。パーツの動きを見るためにも、様々なイベントを組み合わせて参戦することになると思うよ。アイリスが販売されている国でも参加できたらいいね」

カスタマー向けの販売に関しては、今夏の終わり以降には予約を開始したいとのことだ。



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