WRCイタリア・ポスト会見「ポディウムは今回だけにはしない」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCイタリア・ポスト会見「ポディウムは今回だけにはしない」

 

WRCラリーイタリアのフィニッシュ後にに行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。サプライズのリーダーとして注目を集めたパッドン。これが一度だけのラッキーにはしないという強い意思を明かし、僕にも近いオーストラリアでは優勝を狙うとも語った

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ヘイデン・パッドン=HP(ヒュンダイ・モータースポーツN)
2位:ジョン・ケナード=JK(ヒュンダイ・モータースポーツN)
3位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)
3位:ニコラ・ジルソウル=NG(ヒュンダイ・モータースポーツ)
ヨースト・カピート=JC、フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表

Q:
本当に見事なリザルトだセバスチャン、気分は?
SO:
最高だよ! このリザルトでこの週末を終えられるなんて、予想していなかった。かなり苦しむとは思っていたが、終わってみればプレスコンファレンスの真ん中(優勝者の席順)にまだ座っている。できるだけ多くポイントを獲得して選手権リードを広げる事を目指していたので、素晴らしい内容になった。

Q:
厳しいチャレンジだった。
SO:
もちろんタフだった。先頭スタートなので、集中しなくてはならないし、タイムもあまり落とせない。ソフトタイヤが予想以上に長持ちした。今回のような酷暑のグラベルラリーでは暑すぎてしまうが、かなり使えたし、ルーズグラベルでもグリップも得られた。タイヤ戦略が当たったことも少し助けになったが、難しい仕事だった。右にいる2人(パッドンとケナード)は見事だった。こんなに長い時間、トップ争いに食い込み続けるとは、ふたりにとっては衝撃だったかもしれないが、僕はそれほど驚かない。ポテンシャルのあるドライバーだと思っていたし、2012年にはシュコダで一緒だった。いいタイムを出していたのを覚えているよ。この場を借りて、本当にお見事だったと彼に言いたいね」

Q:
自分を見失うことはなかったか。
SO:
ドラマチックなことは何もなかった。3日間、400kmのステージ、合計1500kmと長いラリーで、すごく暑いコンディション。100%完璧なラリーをするなんて不可能だ。僕たちはいいラリーができた。完璧ではなかったかもしれないし、小さなミスはあった。ギアシフトを少し間違えたりもあったが、特別なことではなかった。

Q:
この先はラリーやパワーステージで勝つ必要はなくなり、気が楽になるのでは。
SO:
うーん、自分がチャンピオンに確定するまでは、マキシマムポイントを獲りにいくよ。とにかくラリーは、何が起こるか分からないスポーツだからね。今は全てが順調に進んでいるし、自信もありマシンのフィーリングもいい。これを変えなくてはならないようなことが起こらないで欲しいね。

Q:
ジュリアン、今回のラリーではかなり声をからしたのでは。
JI:
いいトレーニングになったよ。まるでお祭り状態だ。みんな同感だと思うけど、たぶんコルシカもなんだけど、たぶん一番ペースノートが大変なラリーだ。コーナーが多く本当にツイスティで、ノートにもインフォメーションが多い。セブと僕との間の強みは、強く走れるいいノートを作れること。このラリーではとても重要な意味を持つ。

Q:
大差を築いてシーズン後半戦にはゆとりを持てるのでは。
JI:
テニスマッチなら、一休みできるところだ。この後はターマック戦も控えているし、ドイツでは去年のようなこともあったしね。ポイントを獲っていかなくてはならない。ニュージーランドの2人が勝てなかったことは残念だったよ。いいハカ(ニュージーランド伝統の戦いの踊り)が見られたかもしれないのに。
Q:
ハカは戦いの前にしか踊らないんだよ。それが足りなかったのかもね!

Q:
ヘイデン、初ポディウムの気分は。
HP:
信じられないような週末だった。金曜日の午前は、恐らく自分の予想を遥かに超えていた。最初のステージを終えて、走行順のアドバンテージが大きい事を感じたけど、ステージではそれほど速かったようには思えなかった。ジョンにタイムをロスしたと言ったんだけど、実はベストタイムだった。その後はリラックスして、すべてがうまく行ったし、マシンの中でも気負わずにいられた。2位という順位は、このラリーでの予想以上だよ。今年の残りのラリーでは、期待もかなり大きくなるんだろうね。

Q:
リードを広げられた時は驚いたか。
HP:
午後は少しナーバスになって、どれだけアドバンテージが得られるのか分からなかった。午前のタイムよりも、セブやヤリマティと近いタイムを出せること方が満足していたのかもしれない。彼らが僕の自信をより高めてくれたし、後押ししてくれた。

Q:
土曜日の午前はどう計画していたのか。
HP:
正直、リザルトのことは何も考えていなかった。一本一本のステージのことだけを考えていた。自分たちのことだけに専念したかった。セブと一騎打ちできる状態が続くとは思っていなかったし、彼はまだ余力があると思っていたから、土曜日の日中サービスでまだ首位に立っていた時は少し驚いた。

Q:
この週末はパドルシフトが役に立ったか。
HP:
驚くほどね。本当に違いが大きいよ。でも、今回のイベントの前にあまりテストができなかった。初めてパドルシフトを使ったのはシェイクダウンの時で、あとは木曜日夜のスーパーSSの時に何回か。パドルは、エンジンの使い方が少しやりやすくなる。データを見てみると、僕はティエリーやダニよりも高いギアを使っていたんだけど、今はギアをダウンしている時もある。パドルでコーナーを攻めている時は、もっとギアを使えるしトルクをすごく感じる。まだまだ向上していける部分だ。

Q:
まだ向上していけるか。
HP:
ポーランドではエンジンがアップグレードするけど、かなりいい所まできているし、あとはセットアップだね。

Q:
ポディウムは今回限りではない? ポーランド前にはハカが見られるか。
HP:
もちろん、ワンオフにはならないが、現実的になって地に足をつけて進んでいかなくてはならない。でももちろん、僕はコンペティティブな人間だし、たぶんオーストラリアでは優勝を狙っていきたい。イタリアと道のコンディションもグリップレベルも似ているからね。マシンのフィーリングもちろんいいし、向上できる部分がたくさんある。

Q:
トラブルに遭った時は、フィニッシュで感情的になった場面もあった。クルーにはたった一言「壊れた」。これでラリーが終わったかと思ったのか。
HP:
まさに。序盤で壊れた時、何が問題なのかすぐに分かった。アルゼンチンでも同じトラブルに遭ったし、50km走った後にリタイアした。今回はまだ80km残っていた。でも、すぐに全部まとめて縛って、残りのステージは抑えて走った。あまり喜んだ顔を見せることはないんだけど、トラブルに遭った時には感情を出しちゃうんだよね。

Q:
ジョン、27年間の中で初めてのポディウムだ。次までしばらくかかるようなことには、なって欲しくないが。
JK:
もちろん、そうなって欲しくはないね。もしセブがドイツでタイトルを決めるようなことになれば、オーストラリアではヘイデンも言ったようにチャンスがあるかもしれないね。

Q:
長年のコンビだ。
JK:
今年、ニュージーランドのオタゴラリーで、10年目を祝った。ヘイデンの力量をいつも考えていた。今、それがやっと花を咲かせたよ。

Q:
ヘイデンは最初のステージがうまく行ったとは思わなかったと言っていたが、君は分かっていたのでは?
JK:
あのステージはちょっとバタバタしてしまったけど、本当にいい走りだった。彼はいつもそんな感じの雰囲気なんだ。「このノートはダメだ…」そうしたことがフィニッシュまで続いて、悪いタイムじゃないって分かると、それがなくなる。

Q:
ティエリー、ポディウムおめでとう。かなりドラマチックな週末だったのでは。
TN:
ポディウムに上がれたことにはビックリしている。スタートは順調ではなかった。セッティングにもタイヤチョイスにも自信がなかったし、さらにターボパイプが破損した。これで1分ロスしたけど、スキルのあるメカニックが直してくれた! フィニッシュできて、本当にラッキーだった。土曜日はペースはよくなったが、パワーステアリングにトラブルが起きた。それでも集中して、午後はまずまずの走りができた。今日はもう言うことはないよ。忙しい週末だった。

Q:
チームメイトが2位に入った。
TN:
自分の時のことをよく覚えているよ。彼にとっても、最高の瞬間だろう。初めてのポディウムと初めての優勝は、いつでも最高の思い出だ。僕にとっても、自分のキャリアの中でも一番の思い出だ。

Q:
この後は高速戦が控えている。自信はあるか。
TN:
もっとテストをしていかなくてはならない。ここ数戦はあまり手応えを感じていない。方向性は合っているので、フィンランドのテストが役立つし、ポーランドでのテストも既に終了している。もう少し自信が必要だ。

Q:
ニコラ、気分は。
NG:
ポディウムに戻ることができて、うれしいよ。アルゼンチン以降、セッティングに苦戦していて、自信もペースも失っていた。でも今はそれが取り戻せたし、マシンの動きもいい。

Q:
2人のうちどちらがいいメカニックか。
NG:
どちらもいい腕だよ。落ち着くためにたくさん会話をした。神経質にならず落ち着くためには、大切なことなんだ。ティエリーは2回ともうまく対処して、ポディウムにつなげた。

Q:
ヨースト、セブとジュリアンにとって最高のリザルトだ。
JC:
今年は、彼らがキャリアの中でも最高の走りをしたことが2回ある。1回が今回だ。一番クレバーな走りだったと思う。

Q:
アンドレアスについてはどうか。ラリー2を2回使ったが。
bounce back?
JC:
2位と3位に入ってポディウムにも上がれる力を見せているので、これからは優勝のためによりハードにプッシュしなくてはならない。彼にはそれを認めているし、時にはミスをすることもあるかもしれないが、それでも流れはいい。僕は今でも、彼がいつかラリーに勝つと確信している。

Q:
ヤリマティは不運だったと言えるか。
JC:
彼は速さを見せたし、いつも通りチームオーダーはなかった。彼らはみんな勝利のために戦いたいのであり、100%の力を出さなくてはならないから、あんなことも起きてしまう。私たちはバトルが見たい、ただそれだけだ。マニュファクチャラーズ選手権でのリードは広げられたので、それですべてよしだ。

Q:
このイベントについて考えることは。
JC:
ステージは非常にタフで、最もタフなラリーのひとつだ。でも、主催者にはメンタル面に問題がある所も見られた。彼らは、私たちが長いラリーを求めていると言っているようだが、一日に18時間という耐久戦だ。毎日500kmも公道を走ることに意味は感じないし、このスポーツにもたらすものもない。競技に与える効果は何もない。まずファンのためにもよくない。ステージ間を移動するのに2、3時間もかかり、そこから戻らなくてはならない。朝6時のサービスなんてファンのためにならないし、夜中にサービスをするのも同じだ。メディアにとってもよくない。夜中までレポートが届かないし、次の日の新聞にも載らなくなってしまう。主催者とFIAはスケジュールについて考察し、その上で彼らが耐久イベントを増やしたいのなら、リエゾンではなくステージの距離を増やすべきだ。



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