WRCモンテカルロ・ポスト会見「ウィルソン夫人から指令が出ていた」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンテカルロ・ポスト会見「ウィルソン夫人から指令が出ていた」

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WRCラリーモンテカルロのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。セバスチャン・オジエのコ・ドライバーを努めるジュリアン・イングラシアは、記者会見ではいつも話題提供に熱心だ。今回の優勝の影には、マルコム・ウィルソン夫人から、並々ならぬ好リザルトへの期待を背負っていた秘話を披露した。

Naoki Kobayashi

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:セバスチャン・オジエ=SO(MスポーツWRT)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(MスポーツWRT)
2位:ヤリ‐マティ・ラトバラ=J-ML(トヨタ・ガズーレーシングWRC)
2位:ミーカ・アンティラ=MA(トヨタ・ガズーレーシングWRC)
3位:オット・タナク=OT(MスポーツWRT)
3位:マーティン・ヤルベオヤ=MJ(MスポーツWRT)
マルコム・ウィルソン=MW、MスポーツWRTチーム代表

Naoki Kobayashi

Q:
セバスチャン、おめでとう。なんという勝利か。今の気分は。
SO:
もちろん、最高の気分だ。新しいことが本当に多かったが、新しくないこともあった。僕らがラリーモンテカルロのウィナーとしてここにいることだよ。これは手放したくないね! 今年のこのラリーの中で、僕ら世代のドライバーの中でも、一番難しいチャレンジに直面していた。さらに、Mスポーツに加入してからまだ1ヶ月しか経っておらず、マシンにも2日くらいしか乗っていない。ここに来てからも、何が起きてもおかしくはない状況だ。そんな、充分な準備もできなかったモンテで、ここに(ウィナーとして)座っているのは、本当にサプライズだし、チームのみんなのためにもとてもうれしい。そうさ、彼らにはとびきりのお祝いを伝えなくてはならないね。ここに来る段階でマシンがいい状態に仕上がっていなければ、絶対に勝つことはできなかった。Mスポーツのみんなは、本当によくやってくれた。

Q:
フィエスタのフィーリングはどうか。
SO:
誰にとっても、パフォーマンスを評価するのは、まだ早過ぎる。誰が抜け出して大きな差をつけるのか、見極めるのは難しい。選手権にとっては、いい兆候だ。1日を終えた段階で、みんなが同じようなパフォーマンスを見せていた。スポーツとしてはいいことだが、自分としてはこの形(優勝)を続けていけたらいいね。スウェーデンは大好きだし、何度か勝ったこともあるから楽しみにしている。これまでもフィエスタはスウェーデンで強かったし、自信を持ってスウェーデンに臨む自分を阻むものは、何もないと思っている」

Q:
最終日午前のコンディションはどれだけ厳しかったか。
SO:
今日はかなり差がついていたし、何らかの自信はあった。しかし、新しいマシンでの初ラリーだから、誰でも緊張する。午前の最初のステージでオットにトラブルがあったので、それが自分たちにも起こるかもしれないという不安はあった。彼が走り切れることを、心から願っていたよ。よくがんばった。最後のステージは難しかったが、他はよかったしドライビングを楽しめた。でもチュリニの2回目はトリッキーだった。最悪のコンディションでスタートしたし、パワーステージポイントの望みはないと分かっていたから、とにかく走り切ろうと決めた。

Q:
新しいボス、マルコムはどのような感じか。
SO:
ここまで、かなりいい滑り出しができたし、これがいい関係作りにつながるはずだ。モンテカルロに戻ってきて、まだあまり知らないみんなと喜びを分かち合っているのは、不思議な気分だった。でも、一緒に働き始める上で、最高のスタートだと思う。これから一緒に、もっと成功を収めていけると確信している。

REDBULL

Q:
ジュリアン、ラリー前にたくさんの変化があった。ここで優勝を狙えると信じていたか?
JI:
他のジャーナリストにも話していたが、あまり準備ができなかったし、このラリーに対してのアプローチとしては真逆だ。通常は、モンテカルロに向けては最大限の準備を行う。マシンやチームについて熟知しているべきなんだ。僕らの影で、チームが必死でがんばっていることも知っていた。今回は、ドライバーの資質が問われるラリーになるかもしれないと思っていた。

Q:
コ・ドライバーにとっては、一年で最も厳しい試練だと思うが。
JI:
この質問は、マーティン(ヤルベオヤ)にした方がいいよ。本当に厳しい試練だったからね。彼は本当によくやった、素晴らしいよ! こんなモンテは僕は好きだが、でも1年で1回でいいね。グラベルクルーにノートを受け取って、あの高速の中でドライバーにコールするのは、本当に大変なんだ。コーナーの進入、途中、出口と情報がいつも以上に多い時もあるからね。ふざけている暇は一切ないよ。今年から英国のチームなので、スマートに、粛々といかないとね。マルコムの家で夕食をごちそうになった時、ウィルソン夫人のエレインが隣に座っていて、僕に言ったんだ。「ラリーの翌週に休暇を取る予定なのよ」。上手い言い方で、指令を出したんだよね、ハッピーな気持ちで休暇を迎えさせてって。だから、勝ったよ!

@World

Q:
ヤリ‐マティ、トヨタからの初ラリーで初ポディウム、うれしくないわけがないのでは。
J-ML:
素晴らしいリザルトだ。ポディウムは去年のフィンランド以来だ。去年の終わりは、とても苦しかった。でも、この新しいチームに入ったことで、モチベーションがすごく高まった。今回はトップ6を目標に、ミスをせず安定した走りを目指していたが、早くもマシンにいいポテンシャルがあることが分かった。もちろん、少しラッキーもあったが、これがモンテ。2位という結果は上出来だ。みんながフィンランドでこのマシンを作ったこともうれしい。ラリーカーは、フィンランドでも作れるんだ!

Q:
ヤリスについての感想は。予想よりもいい仕上がりか。
J-ML:
そうだね、全くだ。ラリーが進むたびに、どんどん乗りやすくなっていった。テストはほとんどがドライターマックで、ウインターコンディションは1日しかなかった。このようなイベントに臨むためには、ちょっと不安だ。マシンに対してはあまり自信がなかったが、この週末を通して自信を築けたし、マシンは本当にいい動きをしていると言える。金曜日にパルクフェルメからマシンを押していかなくてはならなかったのは、ご愛嬌だ。水曜日の段階で、まだバタバタしていたし、メカニックたちはシェイクダウンの30分前まで僕のギアボックスを組み立てていたんだ。でも、間に合った。本当にみんながどれだけがんばって、このようなパフォーマンスを出すマシンを作ったのか、計り知れないよ。

Q:
スウェーデンについてはどうか。
J-ML:
素晴らしいラリーだ。スノーではテストをしているし、フィーリングはとてもよかったが、スウェーデンにどれだけ雪が積もっているのかハッキリとは知らない。マシンのポテンシャルは高いから、現地に入ってみなくては分からない。みんなモチベーションが高まっているし、次のラリーを楽しみにしている。

Q:
ミーカ、チームの雰囲気はどうか。
MA:
このチームとの仕事が始まった時、とてもモチベーションが高いと感じた。前のチームと同じようだった。でも、フィンランドのチームで、僕らもフィンランド人だから、もちろん気分はいいよ。いまのところ適材適所でうまくいっている。

REDBULL

Q:
オット、終盤ドラマがあったがポディウムを死守した。今の気分は。
OT:
ここにいられて、うれしいよ。モンテがトリッキーなのはみんな承知だが、今回は手厳しかったね。最後の数時間は、いつも以上にストレスを感じた。タイヤについてはラッキーだったし、雪のおかげでコンディションがトリッキーになったことも、後押しになった。パワーが落ちたが、あまり差が広がらずに済んだ。下りの時は、ちょっと勇気が必要だったけどね。

Q:
しかし、週末を通していいペースだった。
OT:
それには、かなり驚いている。いつもは、変わりやすいコンディションは苦手だが、シェイクダウンからマシンの感じがよかった。マシンはまだ改良の余地は残っているが、いい方向に向かっている。安定した速さがあった。一方で、マーティン(ヤルオベヤ、新コ・ドライバー)との初めてのラリーだったので、セブも言ったように、最もトリッキーな要素だった。新しいマシンで高速のこのラリーを迎えるには、たくさんの情報を伝えなくてはならない。本当にがんばってくれた。彼がいい仕事をしてくれたから、自分のことに専念できた。

Q:
今日のトラブルは何だったのか。
OT:
気筒のひとつが働かなくなってパワーが少し落ちたが、こういうトラブルでストップする訳にはいかない。自分で多少は改善させることができた。些細なことだったからね。ポイントを獲得できたし、スウェーデンに向けて作業を続けていく。

REDBULL

Q:
マーティン、本当に厳しい試練だった。今の気分は。
JM:
シェイクダウンの前は少し緊張していた。最初のステージが終わってからは、緊張する暇もなかった。リエゾンもスケジュールも、すごくタイトだったからね。

Q:
フィニッシュ出来ないかもしれないと考えたか。
JM:
今日最初のステージで、ポディウムは消えたと思った。ちょっとストレスだったけど、逃さなかったよ。

Q:
マルコム、フィエスタの優勝は久しぶりだ。ポディウムの真ん中に戻ってきたことは、どれだけ特別か。
MW:
この気分を表す言葉が見つからないね。このような気分は、5年ぶりだ。もちろん、セバスチャンが我々のマシンに乗ることは、個人的に最高の気分だし、スタッフの反応からもそれは分かるだろう。社として必要な後押しになった。でも、これで大きな問題も出ている。このレベルを維持しなくてはならなくなったことだ! またラリーに勝てるようになったことは、本当によかったし、2018年もこの位置を絶対に守るよ。

Q:
オットについてはどうか。
MW:
正直、ドライバー全員、エルフィンも素晴らしいリザルトを収め、全員がベストタイムをマークした。ベースとしてのフィエスタがいい形になったし、まだ手をかけるところはたくさんあるが、少なくとも伸び代があるということ。セブも最初の実戦を終えたので、マシンのことを理解できるようになる。オットとエルフィンはフォード歴が長いので、彼からはたくさんフィードバックがあると思うが、また新しいアイディアが生まれると思う。エンジニアは今シーズン、すごく忙しくなるよ。

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