WRCモンテカルロ:プレ会見「引退を考えた時もあった」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCモンテカルロ:プレ会見「引退を考えた時もあった」

©M-SPORT/@World

WRCモンテカルロのスタート前に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。フォルクスワーゲンの電撃撤退後、様々な憶測が飛び交うなかで熟慮を重ねMスポーツ入りを選んだ、王者オジエ。様々な選択肢のなかには、引退というチョイスもあったことを明かした。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
セバスチャン・オジエ=SO(MスポーツWRT)
クリス・ミーク=KM(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
ヤリ‐マティ・ラトバラJ-M=L(トヨタ・ガズー・レーシングWRC)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)

Q:
セバスチャン、新しい時代、新しいチーム、新しいマシン、たくさんのことが変わった。フィエスタとの相性はつかんだか。フィエスタWRCの第一印象は。
SO:
まだあまり言えることはないが、少なくとも第一印象は悪くはない。このチャレンジに取り組むのは、可能性を感じるからだ。自分が立ち向かう挑戦が大きいことは分かっているし、準備期間が短かったので簡単にはいかない。失うものは何もない。モチベーションは、このチャレンジから何かを得ることに置いている。少なくともジュリアンと僕には豊富な経験があるし、希望も抱いている。ベストを尽くすよ。

Q:
逆風とは。
SO:
今シーズンはマシンとチームで過ごした時間が少ないままスタートするので、間違いなく難しい状況だ。それに、選手権で唯一のプライベートチームでもある。マニュファクチャラーチームと戦うのは、大変なことだ。でも、少なくとも何年もの間、素晴らしい活躍を実証してきた比類のないプライベートチームだ。昨年は今ひとつだったかもしれないが、僕は彼らを信頼している。彼らと何かができると感じたからこのチャレンジを受けた。そうでなければ、家でかわいい息子のティムと一緒に過ごしているよ。

Q:
12月の決断は苦渋の末か。Mスポーツを選んだ決め手は。引退も選択肢にあったか。
SO:
真剣な話、それも考えた。小さな子どもを残して家を離れるのが、より辛くなってきた。その方向で進めようとした時もあったが、もしそれを選べば二度とラリーに戻らないだろうと考えたら……休むなんてことはできなかった。それで、OKと応えたんだ。今はそれに大いに喜びを感じるし、もう少しやってみたい。もちろん、フォルクスワーゲンが決定を下したタイミングで、僕らの状況は非常に厳しく、選択肢はあまり残されていなかった。自分のパフォーマンスを維持できる、最善のチャンスを与えてくれる選択肢を選んだつもりだ。新しい時代を迎えるし、みんなが新しいマシンなので誰にも不確定な部分が残っている。速さだけでなく、同時に信頼性と賢明さが必要だ。もちろん、もっと準備期間があったらとは思うけどね。

CITROEN/@World

Q:
クリス、WRCへのフル参戦復帰をどれだけ楽しみにしていたか。
KM:
メディアもファンも、みんなワクワクしていると思うし、そのひとりでいられるのはうれしいね。昨年は参戦は7回で、それ以外はテストに専念していた。後から思えば、出られないラリーの時は少しストレスがたまっていたかもしれないが、これは正しいアプローチだった。未知の世界への大きなステップだ。レギュレーションが新しくなり、誰にとってもチャンスが広がった。それはタイムに表れることになるが、この週末には大きくは反映されないと思う。でも、その先のラリーに注目しているよ。

Q:
“モンテカルロは予想不可能”が定説だ。コンディションを見る限り、タイヤ選択はこれまで以上に難しくなりそうだが。
KM:
ひとつ言えるのは、タイヤチョイスは少しシンプルになると思う。天気は非常に安定しているし、大きく変わることはなさそうだ。でも、このラリーはいつでも複雑だし、金曜日と土曜日は確実にフルウインターのコンディションになる。タイヤにとってはシンプルかもしれないが、ドライビングの点ではシンプルになることはあり得ない。場所によっては、フルスタッドを履いていても非常にトリッキーだ。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:
ティエリー、新型WRカーをドライブするのはどんな感じか。
TN:
正確に言い表せる言葉は、エキサイトメント。自分にとって、新しいものとも言える。このマシンを見れば誰もが感動するし、スピードも高まっている。ドライバビリティの点では、センターデフが復活したので、ドライビングスタイルを少し合わせなくてはならないかもしれない。後は、脳みそを速さに慣らすことだね。僕らにはそれほど難しいことではない。すぐに慣れるよ。

Q:
タイトルを狙えるか。
TN:
ここにいてラリーを戦うのは、選手権を勝ちたいからだ。ここ何年かは難しかった。フォルクスワーゲンのセブが、すごく強かったからね。でも、優勝できるチャンスは大きく広がった。シトロエンが復帰したとしてもね。選手権争いは、とても面白くなるよ。どのラリーにも優勝候補がたくさんいると思うし、もちろん僕らもベストを尽くす。



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