発表直後のヤリスWRCを最速チェック! – RALLYPLUS.NET ラリープラス

発表直後のヤリスWRCを最速チェック!

©TOYOTA

12月13日、フィンランドのヘルシンキで行われたTOYOTA GAZOO Racing WRC体制発表会の場で公開されたヤリスWRCの最新バージョンを、さっそく詳細にチェックした。

※写真左は2016年9月29日のパリサロンで公開された開発中バージョン、右は今回ヘルシンキで発表された最新バージョンのヤリスWRC

Naoki Kobayashi / TOYOTA

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【フロントバンパー】
フロントバンパー形状はパリサロンのものと比べると大きく形状が変更されているのが分かる。開口部は底辺の広い台形型となり、その両脇にはフロントブレーキ冷却用と思われる丸穴が空けられている。また、カラーリングにより量産車と同じフロントマスクのイメージを持たせているところも特徴と言えるだろう。バンパー両端には大型のカナードが装備されており、さらにその上部もえぐられた形となっている。ミシュランのステッカーが大きく歪んでいることからも分かるだろう。エンブレム部分は吸気用エアインテークとなっている。

【ボンネット】
エンジンルームのエア排出用アウトレットは、初期テスト時にはセンター部分にあったが、パリサロン前から左右に振り分ける形にあらためられた。ただしヒュンダイi20クーペWRCやフォード・フィエスタWRCと比べると車両中央寄りの配置となっている。

【ルーフエアベンチレーター】
パリサロン時のものに比べると左右にサイズアップされたものとなっている。

Naoki Kobayashi / TOYOTA

【フロントフェンダー】
後端下部が切り欠かれたオーソドックスな形状ながら、上面にはルーバーのような形状が見てとれる。

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【サイドミラー】
テスト時からアグレッシブな形状となっていたサイドミラーは、ステー下部を二重構造とし空力を強く意識したものに。位置も前方へと移されており、フロントフェンダー上面を流れてきた空気を効果的にリヤへと流す効果を持っている。

【ドア/ボディサイド】
ドア形状は規定でサイドインパクトに耐えられるよう厚みをもったものに変化。サイドスカートはドア前部の付け根辺りからリヤに向かってフレア状に広がり、リヤタイヤに向かって跳ね上がる形状となっており、写真でははっきりとみえないものの、リヤフェンダー内にエアを引き込む形になっているようだ。

Naoki Kobayashi / TOYOTA

【リヤウイング】
リヤセクションもパリサロンの形状から大きく変化のあった部分だ。左右に小型ウイングが装着されるリヤウイングは曲率が強まり、上面にはステーを兼ねた2枚のスプリッターが取り付けられている。左右の小型ウイングは、ボディサイドのウエストライン上を流れて来た空気が直接当たる位置まで下げられている。また、Cピラーにはプロジェクトμなど、これまでついていなかったサプライヤーのステッカーが見られる。

【リヤフェンダー/リヤバンパー】
センター出しのマフラーには変更はないものの、リヤフェンダー後端とディフューザー形状は大きく変わっている。後方に向かって跳ね上げる形となっているリヤフェンダーの上面にはMobil 1のロゴが入れられている。また、フェンダー後端は片側14枚のフィンを備えた形状となっており、新たに下端部分の切り欠きが入れられている。ディフューザーはパリサロンのものからアウトレットが拡大しており、床下でのダウンフォース発生に大きく寄与するものと思われる。

【リヤコンビネーションランプ】
横長のリヤコンビネーションランプは従来のヴィッツ/ヤリスにはない形状であり、2017年型の市販車に採用される形を先取りしている可能性も考えられる。

Naoki Kobayashi / TOYOTA



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