WRCオーストラリア・ポスト会見「オンボードで最後の1kmを見て」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCオーストラリア・ポスト会見「オンボードで最後の1kmを見て」

©VOLKSWAGEN/ Daniel Roeseler

WRCラリーオーストラリアのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。フォルクスワーゲン最後のWRC参戦で優勝を飾ったミケルセン。様々な思いが入り組む中で迎えた最終パワーステージでは、最後の1kmでクルーが交わした言葉に気持ちを表していた。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:アンドレアス・ミケルセン=AM(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
1位:アンデルス・ヤーゲル=AJ(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
2位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
3位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)
3位:ニコラ・ジルソウル=NG(ヒュンダイ・モータースポーツ)
スベン・スミーツ=SS、フォルクスワーゲン・モータースポーツ ディレクター

VOLKSWAGEN/Toni Welam

VOLKSWAGEN/Toni Welam

Q:
アンドレアス、本当にアツい週末だった。今の気分は。
AM:
クールだよ。最高の気分だ! ここに座っているのは、いろいろ混ざって複雑な気分だ。もちろん、これまでで最高とも言えるラリーができたし、フォルクスワーゲンでのキャリアを優勝で終えられるのは、素晴らしい気分だ。この勝利をチームに贈る事ができて、本当に誇らしい。でも、すべてがなくなると思うと哀しくもある。最後のステージで既にアンデルスに、そうパワーステージの最後の1kmで「これでこのマシンともチームとも、お別れなんだな」って話していた。この最高のクルーでもうWRCを戦えないのは、不思議な気持ちだね。最高の週末でもあったし、ポロでいい時間を過ごせた。スタートから全開で攻めた。今朝起きた時から今日はビッグファイトになると覚悟していたから、全力で挑んだしやり尽くした。本当にうれしいし、素晴らしいドライバーたちの中で真ん中に座っていることを、心から誇りに思う。あの走行順でこの3人がここに座ることになるなんて、誰も予想していなかったと思うよ。

Q:
この勝利は他の勝利を比べてどれほど価値があるか。
AM:
IRC時代にタイトルを決めた勝利は、ポーランドや初めてのWRC勝利よりも上だが、今回は本当に特別。フォルクスワーゲンの最後のラリーだと分かっていたから特別でもあるが、速さとパフォーマンスを誇る4連覇王者をメカニカルトラブルもない中で抑えたのだから、本当に誇らしいよ。

Q:
来季につながるか。
AM:
この勝利は、少し意味が違う。今年に入る前、僕はチームと話しあって、選手権の中で速さを誇れるドライブをするが、安定感を保ちリスクは負わないと計画を立てた。いいペースだったし、どのイベントもドラスティックにならずにフィニッシュした。無理のないペースでドライビングができている手応えがあったが、今回は失うものは何もなかった。選手権で2位に入るには、勝つしかなかった。できる限りのいい走りをしたし、自分たちにトップのペースがあることを見せられたと思う。それに、ペースには全く余裕がなかったが、大きなドラマもなかった。本当にいい気分だ。その意味では、素晴らしいラリーだった。

VOLKSWAGEN/oni Welam

VOLKSWAGEN/oni Welam

Q:
アンデルス、今朝起きた時の気分はどうたったか。
AJ:
セブと2秒差しかなかったので、本当にタフになることは分かっていたが、楽しくもあった。15秒とか20秒あったら色々と考え始めるだろうが、この状況ではいずれにしても全開で攻めるしかない。金曜日と土曜日は、本当に順調だった。オーストラリアで勝つことは、僕らにもチームにとっても素晴らしいが、今回に限ってはもちろんチームのためだった。

Q:
最後のステージはどんな気持ちだったか。
AM:
オンボードで最後の1kmをチェックしてみて。

Q:
涙はあったか。
AJ:
もしアンドレアスが涙を浮かべていたとしても見るのは大変だったと思うが、スタートラインでは全身で感じることができた。今晩は、もっと気持ちが高まると思うよ!

VOLKSWAGEN/ Daniel Roeseler

VOLKSWAGEN/ Daniel Roeseler

Q:
セブ、今日の滑り出しは順調だったが、2本目でスピンをした。何があった。
SO:
まず、最初に言えることは、僕はハッピーだということ。OK、完全にはハッピーではない。このチームでの最後の日だが、ビッグファイトをしていたので、すべての気持ちを紛らすことができた。僕らは先頭走行で勝つという、かなり独特なパフォーマンスを達成する事が目前だった。それが果たせれば素晴らしかったが、今日は逃した。金曜日と土曜日は素晴らしい日になり、アンドレアスと2秒しか差がなかったのは本当にすごいと思う。今日は、彼に追いつくことを目指していた。簡単ではないことは分かっていたし、彼らも挑んでくると思っていた。ミスをした時は、いつもと同じスピードだった。スピンをしたのは今年はこれがたった2回目だから、文句はないと思う。1シーズンでスピンが2回だよ。スピンした時は少し悔しかったが、今年と、この週末の成果には、それでも誇りを持っている。チームにとって1-2フィニッシュだから、うれしいよ。

Q:
この週末はいろいろ思うことがあると思うが、そのことで今日気が散ることはあったか。
SO:
適切な言葉で表すのが難しいね。ラリーとこの仕事によって気持ちの面で何かが生まれるのはいいことだが、最後のサービスでチームのみんなが目に涙を浮かべているのを見るのは辛かった。みんなで共に戦ってきたし、それが最後だと思うとね。今は辛いが、前を向かなくてはならない。時には予想もしていなかったことが起こることもある。でも、OK、今年のことは決して忘れない。将来どうなるかなんて、誰にも分からない。

Q:
明日から忙しくなりそうか。
SO:
もちろん。将来のことを聞かないでくれて、ありがたいよ。今は何も言えることはないが、事は急ぐし、この先数日、数週間のうちに、できるだけ早く何かを伝えられるようにしたい。

Q:
ジュリアン、最後のラリーで今の気分は。
JI:
セブも言ったし、みんなも分かる通り、スポーティングという点では驚きの結果だった。今日は、みんなの前に座ることになるとは予想していなかった。思ってもいなかったけど、キャリアの中で初めて、ポディウムの上でチームのみんなを前に、目から涙がこぼれた。僕らは人間だし、素晴らしい物語もいつかは終わりを迎える。彼らには本当に感謝している。本当にいいチームだったし、素晴らしい将来が待っていることを願っている。複雑な気持ちだが、それでもラリーは始まり、何かが生まれる。例えば昨日は、サービスパークからホテルに戻るのがかなり遅くなった。たぶん10時か11時。ビーチをこんな格好で歩いていた時、ふと自分がすごい人生を送っているなと思った。それから、主催者には僕の大事なところを守ってくれて感謝していると伝えたい。どういうことかというと、主催者から、外で用を足すとヘビにかまれる危険があるから禁止、と通達があったんだ。本当にありがとう!

Hyundai Motorsport

Hyundai Motorsport

Q:
ティエリー、3位入賞、選手権2位獲得おめでとう。今の気分は。
TN:
かなりいいよ。友人のアンドレアスと選手権2位を争うことになるなんて、想像したこともなかった。もっと落ち着いた週末を予想していた。走行順のことは充分承知していたから、ポディウムに上がることも、ここにアンドレアスがいることも予想していなかった。2、3本走った後で、もし選手権2位になりたければハードにプッシュしなくてはならないと気がついたし、それを果たした。アンドレアスはとてもいい走りで、ほぼラリーを通して首位を維持していた。僕にはできるだけ速く攻める以外、選択肢はなかった。このパフォーマンスにはハッピーだし、自分の目標を果たした。アンドレアスにとっても同じだ。彼はラリーを勝ち、それは来年のためにも彼にとって重要なこと。この顔ぶれでポディウムに上がれて、とてもうれしいよ。

Q:
この後の予定は。
TN:
みんなよりも僕の予定はハッキリしているね。次の日曜日には、新型マシンで初めてターマックのテストをする。それから、モンツァで新型マシンを披露する機会があり、ベルギーではチャンピオンズデイで競技に出る。これは、趣味の参戦。またイタリアでもレースショーがあるので、どれも楽しみだ。なんていい仕事なんだろうと改めて思うことがある。ここにいるのは、最大の夢だったからね。選手権で2回も2位に入り、あと上にはもう一つしかない。いつそれができるか分からないが、がんばっていくよ。

Q:
タイトル争いをすることについて学んだことはあるか。
TN:
正直、たくさん学んだよ。ヒュンダイに来た時、チームの目標が常に自分と同じというわけではなかった。僕は常に勝つことを目指していたが、チームはまだ学んでいるところだった。去年の終わりに自分の中で大きく成長し、今季はペースを取り戻した。ずっと落ち着いていたし、マシンの信頼性が高まってからは安定感も生まれた。このラリーで5戦連続でポディウムに上がっているし、選手権では序盤の8位から2位まで上がった。自分のドライビングの中でも学んだことは多い。今回は、セブの次に走行したから、彼のラインを確かめることができた。とても興味深いものも目にしたよ!

Q:
ニコラ、いい一年だった。
NG:
ポディウムに上がることで、それが3位だったとしても、選手権2位が決まったので、チームのためにも誇りに思っている。みんなが素晴らしい仕事をして、シーズン始めの弱点は、終わりには強さに変わった。今後に向けても、とても自信が高まった。

Q:
モンテカルロまでは仕事は山積みか。
NG:
そうだね、テストがたくさんある。すでに、何度も新しいマシンをエンジョイしている。車内のフィーリングは最高だ。コーナー速度は速くなっているし、来年については数週間のうちにチームがローンチを行う。かなり忙しいよ。

Q:
スベン、一つの時代が終わったような感じだが、今の気分は。
SS:
ドライバーと少し似ている。このように終わることができて、とてもうれしい。素晴らしいバトルをしてくれた。パワーステージまでもつれて欲しかったが、今日のロングステージで決着がついた。(フォルクスワーゲンがWRC撤退を決めたことについて)大きな会社で働いていれば、こうした決定をすることもある。この先3年間はWRCにはいないが、前を見なくてはならない。

M-Sport/McKlein

M-Sport/McKlein

Q:
WRCの周辺ではフォルクスワーゲンへの激励が大きかった。
SS:
素晴らしいよ。WRCはいつも、大きなファミリーだ。3年前、ヒュンダイがドイツで初優勝を飾った時は僕らもそうしたし、今日は彼らが私たちにそうしてくれた。今日は、僕らのお別れ会にみんなを招待した。みんなで一緒に過ごしたい。

Q:
フォルクスワーゲンの、WRCへの貢献をどのように讃えるか。
SS:
あと数時間は必要かな。分からない。何かの足跡を残せたと思いたい。リザルトがそれを物語ってくれる。そしてマーケティングやいろいろな面でも。みんなの思い出に残ってもらえたらと思う。
SO:
手短に一言、付け加えたい、一つ伝え残していた。僕はミスをしたが、アンドレアスとアンデルス自身が素晴らしい走りをしたんだ。立派な勝利だ。そのことを言っていなかった。この勝利が、彼らの来年につながってくれたらと思う。僕すらも、いるかどうか分からないけどね! でも、彼らは必ずいなくてはならない。

記者席からの質問
Q:
アンドレアス、セブのスピンを聞いた時、どう思ったか。
AM:
ビッグファイトになることは分かっていたし、これを勝てたら夢が実現すると思っていた。あのロングステージでは必死でプッシュしていたし、自分のタイムを見たらかなりよかったので、すごくハッピーだった。アドレナリンがすごく出ていたし、他のドライバーのミスを願ったりすることもない。最後のステージで決着をつけたいと思っていた。自分のパフォーマンスにとても満足だ。セブには残念だったが、彼は何度も勝っているから、今回は僕の番だ。



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