VWショックの余波、ドライバー3人の行方は? – RALLYPLUS.NET ラリープラス

VWショックの余波、ドライバー3人の行方は?

©VOLKSWAGEN/Daniel Roeseler

11月2日に公式発表されたフォルクスワーゲンのWRC撤退のニュースを受け、関心が高まる4連覇王者セバスチャン・オジエを含む3人のドライバーの去就。2017年のストーブリーグはまもなく終着すると思われていたなか、突如一変した状況について、wrc.comは現況のまとめと今後の予測を発信した。

10月末の段階で、フォルクスワーゲン、シトロエン、ヒュンダイは2017年のドライバーズラインナップを確定していた。トヨタは一部発表、Mスポーツは、最終戦オーストラリアを前にまもなく発表が行われると見られていた。

しかし、このオーストラリアがフォルクスワーゲン最後の参戦になることとなった今、オジエ、ヤリ‐マティ・ラトバラ、アンドレアス・ミケルセンが一気に放出された。

世界タイトル4連覇を達成し私生活では第一子が生まれたばかりのオジエにとって、現役引退も選択肢のひとつ。しかし、本人の中には競技生活への意欲が依然として強い模様だ。となればチームを移って5度目のドライバーズタイトルを狙いたいと思うのは当然のことだ。

VOLKSWAGEN/Helena El Mokni

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この混沌とした状況のなか、漁夫の利を得られそうなのはシトロエン。オジエは、2011年にフォルクスワーゲンに移るまでは、マネージメントサイド、セバスチャン・ローブとの間に張り詰めた関係を続けていた。シトロエンはクリス・ミーク、クレイグ・ブリーン、ステファン・ルフェーブルによる陣営をすでに発表しているが、オジエが入り込む隙はあるのだろうか。

その答えとしてwrc.comは「もちろんある」と伝えている。オジエが2017シーズン、新モデルC3 WRCにエースドライバーとして参戦することに、チーム代表のイブ・マトンは食指を動かすだろうという見方が強いというのだ。

オジエの現実的なもうひとつの選択肢は、Mスポーツ。2017年の報酬はフォルクスワーゲンが負担することから、チーム代表のマルコム・ウィルソンがオジエと契約するコストは通常よりも格段に少なく済み、5年前にシトロエン、そして今年フォルクスワーゲンを離れるオジエにとって、トップチームを一巡することにもなる。

オジエがシトロエンに入れば、今シーズン何度も激戦を展開したミークのタッグ。オジエがMスポーツに入れば、同じく起用が噂されるオット・タナク、エリック・カミリがチームメイトとなるはずだ。

VOLKSWAGEN/Daniel Roeseler

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ラトバラにとって最も居心地がよさそうなのはトヨタかもしれない。すでに起用が発表されているユホ・ハンニネンは同郷フィンランドの出身。これまでも、トヨタがWRC復帰1年を過ごした後の2018年にはラトバラがトヨタに移るのではと広く噂されており、フィンランドを拠点とするチームにラトバラが入れば、開発も加速する。

もしそうなれば、オーストラリア戦の後にもハンニネンのチームメイトとして発表されるだろうと見られていたエサペッカ・ラッピは、3台目のヤリスWRCに押し下げられる可能性もあるはずだ。
しかし、もしオジエがシトロエンに落ち着けば、Mスポーツのウィルソンはラトバラを狙うという予測も捨て切れない。ラトバラは2008〜2012年にフォードで7勝を挙げており、その可能性は高い。

wrc.com

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そしてミケルセン。フランス、英国、フィンランドはもちろん、もしかしたらヒュンダイ・モータースポーツが拠点を置くドイツへも、頻繁に連絡を取っていたであろうことは予想に難くない。

しかしここで、DMACKがミケルセンとエルフィン・エバンスの2台体制でチームを構成するのではという噂が勢いを増している。先週にはエバンスがMスポーツとの交渉に行き詰まり始めており、最後のとりでがDMACKなのではという見方だ。ミケルセンにとっても、それは同じなのかもしれない。

格段にエキサイティングになるという新規定WRカー時代の幕開けを目前に、予想外のドラマが展開されはじめたWRC界。ここまではすべて予測の域を出ないが、ここからの数週間は関係者の動向から目が離せない。



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