APRC北海道 プレ記者会見:「温かく見守ってもらえたら」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

APRC北海道 プレ記者会見:「温かく見守ってもらえたら」

©Hiroaki Ibuki

APRCラリー北海道、イベント前記者会見の内容(抜粋)。新登場のヴィッツ4WD車両で15回目のラリー北海道に臨む炭山裕矢。完成したてのマシンは、まだセットアップも固まっていない状態で、R5に続く速さの手応えを感じながらも、新しい挑戦の一環であることに尚早な期待は控えた。

●APRC部門ポストメディアカンファレンス出席者
ガウラブ・ギル=GG(チームMRF)
ファビアン・クレイム=FC(チームMRF)
炭山裕矢=YS(クスコレーシング)

Q:
ガウラブ、前戦のチャイナまで3連勝、フルポイントを獲得してきましたし、北海道の道にも慣れている。これまでのS2000マシンから、今年はより速いR5マシンでの参戦となっているので、今戦にも自信があるのではないか。

GG:
ラリー北海道の道はとても速くてナローだが、いつも走るのが楽しみだ。昨年は途中でリタイアしてしまい、ターマックの道などは走っていないので、自分にとってもまだ新しいコースもある。新しいマシンは、これまで乗ってきたS2000よりも格段に速い。ステージはここのところの雨でダメージを受けているし、もともとかなりラフになるラリーだ。だから、マシンやタイヤに気を配りながら走ることがとても重要になる。特にパンクは大きな痛手になるからね。これまでとは違うマシンだし、レグ1のターマックセクションなど走ったことのない道は、特にグラベルタイヤで走るとスリッパリーなコンディションだ。でも、シーズンの滑り出しは順調に来ているので、楽しみにしている。

Q:
では、選手権リーダーではあるが挑戦者という気分か。

GG:
そうだね、難しいラリーだし、マシンにダメージを与えずに確実にフィニッシュすること自体がチャレンジングだ。

Q:
今回は、レギュラーコ・ドライバーのグレン・マクニールに代わり、ステファン・プレボと組んでの参戦だ。彼とラリーで組んだことはあるのか。

GG:
残念ながらグレンは予定の調整がつかなかったので、長年の友人であるステファンに声をかけた。一緒にラリーに参戦するのは初めてだから、その点でもチャレンジになるね。

Q:
次にファビアン、今季は初めてグラベルシリーズに挑んでいて、日本に来るのも初めて。初めてのステージに挑むわけだが、APRC開幕戦は30秒差の2位、クイーンズランドも2位で、前戦の中国では初日にターボトラブルに見舞われて上位は厳しいと思われながらも、2日目はベストタイムを連発した。正直な気持ちとして、隣にいる人(ギル)に勝てると思うか。

FC:
そうは思わないね。北海道のステージはとてもよさそうだし、ナローだけど高速。ラフなところもある。明日は、自分の走りに専念した方がいいと思う。ドライになってくれれば、プッシュもできるかな。

Q:
北海道のステージを見て、どこかの国のステージを思い起こさせることはあるか。

FC:
まったく新しい経験だ。レグ1のターマックステージだけは、ドイツに少し似ているところもある。

Q:
炭山さんは、ラリー北海道は何度も参戦している。

YS:
15回目になりますか。

Q:
先月の全日本モントレーでは、シトロエンDS3での参戦、今回は日本初のAP4マシンでの参戦だが、いつもの慣れた道とまったく新しいマシンでのコンビネーションだ。いろいろな意味で注目が集まっているが、クルマの感触はどうか。

YS:
今週の水曜日に少し走って、今日シェイクダウンで少し走れたくらいなので、クルマのセットアップなどは何もしていない状態。クルマの動きとしては、これまで乗ってきたグループNとはまったく違ってR規定に近い動き。昔乗っていた、全日本ダートトライアルの改造車クラスのような感じもあるので、自分としては好みの動きをしている。あとは、このマシンは自社でイチから作ったもので、パーツもほぼすべて作っているので、それがどこまでキチっと持つのか、というところ。ゴールできればハッピーだが、できなくても技術開発という点での挑戦も兼ねているので、できるだけ長く林道を走りたい。

Q:
ステージを考えた場合、このマシンのパフォーマンスと自分のスキルの経験から、順位はどの辺りになると考えているか。

YS:
テストしてちょっと乗っただけの感じでは、これまでにグループNより少し速いくらいなので、走り切れればR5の次くらいには入れるとは思うが、トラブルがないということは恐らくあり得ないと思うので、どこまで行けるかという感じだ。今後、自分たちがどのように開発していくかは分からないが、新しいことにチャレンジしているので、温かく見守ってもらえれば。



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