WRCポーランド:事前情報 世界戦最高レベルの高速グラベル – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCポーランド:事前情報 世界戦最高レベルの高速グラベル

 

今季のグラベル連戦5戦目は、選手権最速のWRCポーランド。モンテカルロに次ぐ長い歴史を誇るイベントは今年、ポーランドのみの開催となりルートも大幅に変更される

■プレビュー
世界で2番目に長い歴史を誇るこのイベントの初開催は1921年。以来、WRCの開催は今回が4回目となる。しかし、リトアニア国境にもSSが設定された昨年とは異なり、ポーランドのマズールィ湖水地方での単国開催となる。

ワルシャワから250kmほど北部にあるレイクリゾート、ミコライキを拠点とするルートは、今年大幅な刷新が行われ、昨年から変更がないのは2.5kmのスーパーSSのみ。ラリーフィンランドのような高速ステージに加え、ラリーポーランドではコース脇に草が生い茂り、コーナー進入の際の視界が遮られるため、インカットにはリスクが伴う。

このイベントには14台のWRカーがエントリー。中でも注目を集めるのは、母国のヒーローであるロバート・クビカだ。さらにすべてのサポートシリーズが懸けられ、WRC2部門には30台がエントリー。この中にはポーランドタイトルを3回獲得し、今イベントでも3回の優勝をマークしているクリストフ・ホロビッツが含まれる。さらにWRC3には、同時にポイント対象となるJWRCエントリーの9台も含まれている。

■2015年ルート
イベントは7月2日にミコライキの市街地広場でセレモニアルスタートを実施。そのままスーパーSSを走行する。金曜日は総ステージ走行距離が160km近く設定されるタフな構成。日中まではタイヤ変更を行うこともできない。Stanczykiは、ラリーポーランド史上初の設定だ。土曜日は8SSの構成でうち3SSを2回ループ。最終日は14.60kmのステージを2回走行するだけの短い構成で、2回目の走行はパワーステージに指定されている。

■ラリーデータ
開催日:2015年7月2-5日
本拠地:ミコライキ
時差:UTC +2
総走行距離: 1192.50km
総ステージ走行距離:313.53km (SS比率26.3%)
総SS数:19

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3
JWRC

■主なマシンスペック
・グラベルサスペンション
・タイヤの主選択はソフトコンパウンドだが、ハードラバーも用意される

■歴史
・初開催は1921年と、世界で最も長い歴史を誇るラリーのひとつ。
・WRC戦初開催は、シリーズが創設された1973年。この年の完走はわずか3台。さらに4台がコースを走り切ったが、タイムアウトで失格となっている。
・その後カレンダーからは外れ、舗装イベントとしてヨーロッパ選手権に組み込まれるようになった。
・2009年にWRCに復帰し、この年はミッコ・ヒルボネンが優勝。その後再びカレンダーから外れている。
・2014年に再びWRCカレンダー入り。

■見どころ
・地元ポーランド出身のロバート・クビカへの応援は絶大。



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