全日本ラリー福島:デイ1、新井と勝田がドッグファイト – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー福島:デイ1、新井と勝田がドッグファイト

 

JRC第5戦福島は、7月25日、デイ1に設定された8SSが行われ、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が、勝田範彦/足立さやか(スバルWRX STI)に5.7秒差を付け、トップで折り返した。

第4戦に続きグラベルラリーとして開催された全日本ラリー第5戦「がんばろう福島!MSCCラリー」は、今年はカレンダー変更により、梅雨が明けた7月25日にデイ1が行われた。例年、路面に深い轍が刻まれ、さらにガレ場が多いためにリタイアが続出するサバイバルラリーとなることの多いこのラリーだが、今年はさらに湿度が高い上に気温が30度近くまで上昇。オーバーヒートはもちろん、暑いコクピットはクルーの体力も奪い、マシンにも選手にも厳しいラリーとなり、デイ1で8台のマシンが姿を消すというサバイバル戦となった。

その中、このラリーで新型WRX STIを投入した勝田がSS1でベストタイムをマーク。ラリーの前日にマシンが完成し、このラリーがシェイクダウンとなった勝田だったが、最高の滑り出しを見せた。だが、続くSS2では新井がベストマークを奪い勝田を逆転。SS3でもベストタイムを重ねた新井は、SS4を終えた時点で勝田との差を6.0秒差に広げる。一方、勝田もSS1のリピートステージとなるSS5、さらにSS2のリピートステージとなるSS6で応酬。新井との差を一気に1.8秒差にまで縮めてくる。息詰まる攻防戦となったふたりの戦いは、SS7で新井がこの日3回目のベストタイムをたたき出し、SS8を終えて勝田に5.7秒差を付けて初日のトップを奪った。

JN5クラスは、第4戦優勝の関根正人/竹下紀子(三菱ミラージュRS)がこのラリーでも快走を見せ、ショートステージのギャラリーSS以外、すべての林道ステージでベストタイムを連発。「TOYOTA GAZOO Racing」として出場した勝田貴元/石田裕一(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)に50.6秒差を付け、デイ1のトップを奪った。3位にはベテランの石田雅之/遠山裕美子(トヨタ86)が付けている。一方、第4戦で激しくクラッシュした天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)は、短期間でマシンを修復しこのラリーに出場するものの、SS1でターボパイプが外れてしまうトラブルが発生。SS4を終えた時点で6番手まで順位を下げたが、デイ1を終えた時点で4番手まで順位を上げている。

JN3クラスとJN2クラスは、中盤までトップを奪っていたクルーに相次いでアクシデントが襲った。SS3までJN3クラスのトップに立っていた岡田孝一/大久保叡(マツダ・デミオ)は、そのSS3で燃料タンクを破損。SS3をフィニッシュ後にガス欠状態となり、デイリタイヤとなった。そのため、第4戦で優勝を飾った寺川和紘/石川美代子(マツダ・デミオ)がSS4でトップに浮上。第4戦に続きこのラリーでも連勝を狙う。JN2クラスは、この日の最終SSとなるSS8のフィニッシュ直前でクラストップの高橋悟志/箕作裕子(トヨタ・ヴィッツRS)がダンパーを折損してしまいコースアウト。スーパーSS規定によりオフィシャルによりコース外に排除されサービスに戻ることはできたが、規定により3分のペナルティを受けトップの座を中西昌人/廣島真(スズキ・スイフトスポーツ)に明け渡した。

7月26日のデイ2は、3本のステージを2回走る6SS(11.95km)が用意されている。SSのトータル距離は短いが、いずれもデイ1よりもハイスピードステージが多く、最終SSまで目が離せない展開となることが予想される。デイ2オープニングのSS9は8時05分、最終SSのSS15は12時41分に1号車がスタートする予定だ。

■デイ1終了時の順位
JN6クラス
1.新井敏弘/田中直哉 富士スバルアライモータースポーツWRX 44:10.2
2.勝田範彦/足立さやか ラックSTI名古屋スバルDL WRX +5.7
3.奴田原文雄/佐藤忠宜 ADVAN-PIAAランサー +31.6
4.炭山裕矢/保井隆宏 ADVAN CUSCO WRX-STI +39.8
5.新井大輝/伊勢谷巧 アライモータースポーツWRX STI +42.3
6.鎌田卓麻/市野 諮 SYMS TEIN DUNLOP WRX STI +1:33.7

JN5クラス
1.関根正人/竹下紀子 GセキネンDLWMMOTULミラージュ 48:22.5
2.勝田貴元/石田裕一 TGR Vitz GRMN Turbo +50.6
3.石田雅之/遠山裕美子 加勢eレーシング86 +1:05.9
4.天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・ラックDLヴィッツGRMN +1:38.8
5.二瓶 崇/藤井俊樹 ADVANバルボリンRPPオロンドDC2 +1:40.5
6.曽根崇仁/桝谷知彦 P.MU☆ダンロップ☆INGING86 +2:34.6

JN3クラス
1.寺川和紘/石川美代子 四国産直市場BRIG恵歯会HWデミオ 50:23.4
2.鷹野健太郎/尼子祥一 WelcomeJPN・Mazda2 +39.5
3.唐釜真一郎/松浦俊朗 ADVAN☆MOTULエムスポーツデミオ +45.7

JN2クラス
1.中西昌人/廣島 真 ADVAN・WM・KYBマクゼススイフト 52:01.5
2.高橋悟志/箕作裕子 ミツバWMDLラックマジカル冷機ヴィッツ +2:29.7



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